原文入力:2010-09-01午後07:57:56(1809字)
グレッグ前大使<ニューヨークタイムズ>寄稿で‘ロシアの友人’発言 引用
"北の仕業という韓国主張にすべての国際社会が同意しているわけではない"
クォン・オソン記者
←グレッグ前駐韓米国大使
ロシアが天安艦調査結果を公表しない理由は、調査結果を明らかにすれば李明博大統領に大きな政治的打撃になることを敬遠するためだという証言が出てきた。ドナルド・グレッグ前駐韓米国大使は1日、天安艦沈没事件と関連した<ニューヨークタイムズ>寄稿文で‘ロシアの友人’を引用し、このように明らかにした。グレッグ前大使はまた、カーター前米大統領の北韓訪問を高く評価しながら、これを通じて北韓と米国両国の敵対的な現在の関係に変化があることを希望すると明らかにした。
グレッグ前大使は‘北韓の反応を探る’という題名で<ニューヨークタイムズ>と<インターナショナル ヘラルド トリビューン>に寄稿した文で、ロシアが天安艦報告書を公開しない理由は 「ロシアの調査結果が李明博大統領に大きな政治的打撃を与えバラク・オバマ大統領をうろたえさせかねないため」と伝えた。彼は去る6月、韓国を訪問し天安艦沈没関連証拠物を検討したロシア政府が調査結果を公開しない理由を信頼できるロシアの友人に聞いた結果こういう返事を得たと明らかにした。
彼は自身がそのような質問をした背景について「天安艦と関連して追加対北制裁など韓国と米国の強硬策が続いているが、問題は天安艦沈没が北韓の仕業だという韓国の主張にすべての国際社会構成員が同意しているわけではない」という点を挙げた。
海軍専門家で構成されたロシア調査団は去る6月初め、韓国を訪問し自らの調査を行った後に天安艦沈没が北韓の魚雷攻撃ではなく機雷爆発によったという結論を下した。また、爆発に先立ち艦が座礁した痕跡があり、スクリューにからまった漁網にひっかかり上がってきた機雷が爆発の原因となった可能性が高いと指摘した。<ハンギョレ>は7月27日にこういう内容のロシア調査団報告書(国文翻訳要約本 ロシア "スクリュー海底接触 損傷後 機雷に触れて爆発" )を単独入手し報道した経緯がある。
グレッグ前大使は天安艦沈没事件が韓国と米国の強硬な対北韓制裁につながっている状況にも憂慮を表明した。彼は 「3月26日韓国の天安艦が西海で発生した不思議な状況により爆発し沈没した」として「韓国調査団が北韓の発射した魚雷により沈没したと結論を下し、米国もこれに同意しながら対北韓制裁が加速化している」と指摘した。彼は韓国の高位外交官を引用して「李明博政府は北韓に通じるすべての橋を燃やしてしまった。そして出口戦略のない強硬策をゴリ押ししている。現在の南北関係は伝統的なチキンゲームに似通っていっている」と指摘した。
彼は米国と韓国の軍事訓練や経済的制裁、非難が金正日体制の崩壊につながりはしないだろうとし、中国がそうしたことが起きるのを許容しないだろうと指摘した。中国は核武装した北韓をうれしくは思わないものの、それよりは韓半島の不安定性をより一層憂慮しているということだ。彼は 「平壌に対する最近の加重されている圧力は北韓の中国に対する依存性を強化させるだろう」と指摘した。彼はその証拠として最近、金正日北韓国防委員長の訪中を挙げた。
グレッグ前大使はこういう状況でゴムズ釈放問題で北韓を訪問したカーター前大統領がオバマ政府の対北韓敵対政策を変えることに寄与できることを希望すると明らかにした。彼は「カーター前大統領が平壌で天安艦問題を議論したか否かは分からないが、彼は金日成主席と友好的で有用な対話をした前職大統領として尊敬を受けている」として「カーター前大統領が北韓指導部から天安艦と関連した彼らの主張を聞いたかもしれない」と主張した。彼は「カーター前大統領がゴムズ以上のものを北韓から持ってくることができる」として、彼の北韓訪問が平壌が考慮できる対話形式を見つけることに少なくとも肯定的な影響を及ぼす可能性があると分析した。
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/437778.html 訳J.S