原文入力:2010-08-18午前09:44:40(1704字)
"世宗に親北韓的な思考をする人々がいる"
コン・ノミョン財団理事長、理事懇談会で明らかに
イ・ジェフン記者
世宗財団の統一・外交分野の民間研究機関である世宗研究所と全国経済人連合会(全経連)傘下の韓国経済研究院(韓経研)を解散し、社団法人形態の巨大保守研究所を創立しようとする背景には、世宗研究所の進歩・改革指向研究陣を追い出そうとする政治的意図が主に作用していることが確認された。また、新しい法人設立方案が全経連側に一方的に有利で、世宗財団を全経連に渡そうとするものではないかという批判の憂慮があるという指摘も世宗財団理事会で提起されたと発表された。
<ハンギョレ>が17日、単独入手した最近の‘世宗財団理事懇談会会議録’を見れば、コン・ノミョン財団理事長は「初めは世宗財団に韓経研が入ってくる形態で報告されたが、推進過程で両機関が解散し社団法人を作る形態に変わり、その根本趣旨は親北韓的な思考をする人々が世宗にいて、世宗のイメージが親北韓的で左傾化された研究所と認識されており、これは弁解する余地がないだろう」と明らかにした。この懇談会は7月14日、ソウル プレジデントホテルで開かれた。
コン理事長はこの会議で韓経研との統合推進背景に世宗財団の財務構造改善と共に「(親北韓・左傾研究所という)世宗に対する批判世論を解消し、改革を成し遂げるために統合という方式が良いということ」と強調した。彼は最近、財団解体に反対意志を明らかにした世宗研究所労働組合委員長に「外側で世宗研究所を何と言っているか知っているか? 左派の巣窟と言われている」と話したと伝えられた。
コン理事長のこういう発言は、韓経研を世宗研究所に吸収統合しようとしていた当初方案を捨て、2つの研究機関を解散後に新しい社団法人設立側に方向を定めた核心理由が、いわゆる‘左派清算’という名の下にイ・ジョンソク前統一部長官など世宗研究所の進歩・改革指向研究陣を追い出すことにあることを公開席上で明らかにしたものであり波紋が予想される。これと関連して、ある理事はこの日の会議で「世宗研究所内の波風ではなく、対外的な論争に広がる可能性が大きい」と憂慮を表明した。
新しい法人設立の際に、2つの研究機関の財産出損方式を巡っても全経研に特典を与えようとしているのではないかという問題提起が内部から出た。世宗財団理事懇談会に報告された"‘統合研究所’関連主要事項" という文書を見れば、世宗財団は新法人設立認可後、20日以内にすべての所有財産(基金と不動産を含め市価2700億ウォン相当)を一時に出損するようになっているが、全経連側は新法人設立認可後、20日以内に新研究院建物購入目的で300億ウォンを出損し、2011年から毎年130億ウォンずつ基金を分けて出損するようになっている。韓経研は今でも全経連会員会社から毎年100億ウォン余りを支援されており、全経連の追加費用負担は年間30億ウォン程度だ。これに対しある理事は懇談会で「世宗と韓経研が対等な統合ならば、世宗の基金同様、全経連も一時金で同一金額を出資する方式ならばともかく、毎年いくらかずつを支援する方法で大丈夫なのか、よく分からない」として、出損方式の公平性に異議を提起した。また別の理事は、全経連側の基金出損履行保障問題を提起し「世宗を全経連に渡したという誤解と批判の憂慮があるだろう」と指摘した。
先立ってパク・チウォン民主党院内代表は16日、党非常対策委会議で「イ・ヨンジュン外交通商部次官補(現マレーシア大使)の介入の下、統合が本格推進された」として「政府が世宗財団の莫大な財産を全経連に提供し世宗研究所を保守法人にしようとするのは許されない」と批判した経緯がある。
イ・ジェフン記者 nomad@hani.co.kr
原文: 訳J.S