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朝鮮半島で有事の際、米地上軍はわずか1%…韓国はすでに自主国防力を備えている

[戦時作戦権の返還、誤解を超えて] 
(1)韓国軍の能力は足りないのか
李在明政権は、任期内に戦時作戦権の移管を行う方針だ。李在明大統領が昨年10月1日、第77周年「国軍の日」行事で将兵を閲兵している=大統領府ウェブサイトより//ハンギョレ新聞社

<李在明(イ・ジェミョン)政権は戦時作戦統制権の返還を公約として掲げ、早ければ2027年末までの完了を目指している。李大統領は19日、「我々が費用を負担して防衛の責任を負うのに、どうして米国が戦作権を保持しているのか」とし、戦作権の移管に向けた意志を表明した。ところが、米国側は戦作権の移管について、時期よりも条件を満たすべきという立場を示し、時期についても2029年第1四半期を提示した(ブランソン韓米連合軍司令官)。韓米間の認識の隔たりがある中、韓国内でも「韓国軍はまだ十分な能力を備えていない」という声があがっている。6月25日(朝鮮戦争が勃発した日)を迎え、3回にわたり戦作権の返還をめぐる争点を検証する。>

 アン・ギュベク国防部長官は先月26日、慶尚南道昌原市鎮海区(チャンウォンシ・チンヘグ)で、李在明大統領が出席した中で行われた第1回未来国防戦略委員会において、「あす戦時作戦統制権(戦作権)が移管されたとしても、韓国が自らを防衛するには大きな問題はない」と述べた。これに対し、李大統領が「大きな問題がないのではなく、『何の問題もない』と言うべきでしょう」と指摘すると、アン長官は「何の問題もない」と答えた。戦作権の返還は、軍事主権を回復し、有事の際に自ら戦争を遂行する能力を持つことを意味する。

 ところが、保守派は「韓国軍はまだ(自らを守る)十分な能力を備えていない」として、「迅速な」戦作権の移管ではなく「慎重な」移管を主張している。彼らは、韓国軍は米軍に比べ北朝鮮を監視する情報資産が不足しており、精密打撃能力も限られているうえ、指揮統制体制も不十分だと指摘する。

 しかし、有事の際に韓国防衛に投入される韓米連合戦力のうち、米軍の戦力はほとんどない。

 地上軍は99%が韓国軍の戦力だ。海軍は95%以上、空軍は約90%が韓国軍の戦力だ。朝鮮半島で有事の際、韓国軍がほとんどの戦争を担わなければならない構造だ。現在2万8500人である在韓米軍のうち、陸軍は1万8000人、空軍は8000人だ。

 特に在韓米軍は、戦争初期においては直接戦闘を行うために投入されない。韓国政府関係者は「死傷者が多く発生する戦争初期、在韓米軍の地上部隊の多くは米国人の避難作戦に投入される。米軍は朝鮮半島の作戦計画において、米軍戦力を継続的に削減している」と述べた。

 「あす戦作権が移管されても何の問題もない」という李在明大統領の自信は、「大韓民国は歴史上のどの時代よりも強力な国防力を備えるようになった」(昨年10月の国軍の日記念演説)という判断に基づいている。

 統計庁(現国家データ庁)などの資料によると、北朝鮮の年間名目国内総生産(GDP)は2024年時点で約43兆7千億ウォン(約4兆5700億円)水準であるのに対し、同年の韓国の国防予算は59兆4千億ウォンだった。韓国の国防費は、北朝鮮の国家経済規模全体を上回っている。南北の国防費の差は430億7000万ドル対16億440万ドルで、26倍(2018年、スウェーデンのストックホルム国際平和研究所)と推定される。北朝鮮は国防費を全体予算の15.8%まで割り当て、「自衛的な核抑止力と戦争遂行能力を絶えず拡大・強化していく」と公言している。だが、現実においては韓国の国内総生産が北朝鮮の59倍(2024年基準)であるため、この格差を埋めることは難しい。

 戦作権の返還に向けた本格的な準備が始まった2007年以降、韓国軍に投資された純粋な戦力増強費(人件費などを除く)だけでも、累積規模で176兆3千億ウォンに上る。この資金は、戦場をリアルタイムで把握できる情報監視・偵察、相手の戦略・戦術目標を即座に攻撃できる精密打撃、あらゆる戦力と情報を統合して瞬時の判断を下す指揮統制能力の構築に主に投入された。韓国と米国が2014年に条件付きの戦作権の移管に合意した際に設定した基準とされる情報監視・偵察、精密打撃、指揮統制能力を中心に戦力を強化してきた。

 韓国軍はかつては、米国の偵察衛星や偵察機などの米国情報資産を通じて北朝鮮の動きを把握せざるを得なかった。2012年に弾道ミサイルを探知するグリーンパインレーダーを導入するまでは、北朝鮮が弾道ミサイルを発射しても、米国が情報を提供しなければその事実を把握できなかった。独自の対北朝鮮監視網がなかった韓国は、米国の情報に全面的に依存せざるを得なかった。

 しかし、今は状況が完全に変わった。

 韓国は現在、朝鮮半島を2時間単位で監視できる独自の軍事偵察衛星5基を運用している。今後、超小型衛星30〜40基余りの打ち上げに成功し、偵察衛星と相互補完的に運用すれば、移動式ミサイル発射台など北朝鮮軍の脅威をほぼリアルタイムで監視できるようになる。韓国軍はすでに、高高度無人偵察機のグローバルホーク4機を米国から導入し、北朝鮮を監視している。4月には、国内初の戦略級無人航空機である中高度偵察用無人航空機の量産1号機が出荷された。この無人機は高度10キロメートル以上の上空を飛行し、地上の目標をリアルタイムで監視する。東国大学北朝鮮学科のイ・ソンチュン特任教授(元国防部軍事編纂研究所長)は、「韓国軍は戦作権を行使するのに必要な能力を備えている」と語った。

 精密打撃能力においても、韓国軍は玄武(ヒョンム)2、玄武3、玄武4、玄武5ミサイル、長距離空対地ミサイルのタウラスなどを確保した。昨年末から第一線部隊に実戦配備された玄武5は、弾頭重量が約8トンで、北朝鮮の地下バンカーを破壊する高威力弾道ミサイルだ。これは、北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対応する韓国型3軸体系(キルチェーン・韓国型ミサイル防衛・大量反撃報復)のうち、大量反撃報復(KMPR)を完成させる中核の兵器とされる。指揮統制(C2)についても、韓国軍は合同指揮統制システム(KJCCS)をもとに、軍情報管理システム(MIMS)などを統合した戦場管理システムを運用している。

 アン・ギュベク長官は先月31日、シンガポールで開催されたアジア安全保障会議で米上下院議員らと会談し、「韓米両国が2020年の戦作権移管条件の94%がすでに満たされたことで意見の一致を見たことを含め、韓国の能力について十分説明した」と述べた。政府高官は「2014年当時合意した基準からすると、韓国は情報監視偵察、精密打撃、指揮統制能力においてすでに独自運用レベルを達成した」とし、「韓国軍が確保したこれらの能力は、米国や英国、フランス、イスラエルなど、経済力と技術力が裏付けとなっている軍事強国が保有し得る能力だ」と説明した。

 米国や韓国軍の一部では、無人機(ドローン)の脅威の増加など戦争の様相の変化、極超音速ミサイルなど北朝鮮の新たな兵器開発などに対応し、戦作権の返還条件を修正・補完すべきだという声もあがっている。韓国軍にはドローンを阻止する能力が不十分であり、北朝鮮が超大型多連装ロケット砲や短距離ミサイル、各種巡航ミサイル、極超音速ミサイルなどを混在させて発射する可能性が高く、防空網を補強する必要があるというのだ。一部の予備役・現役の将官たちは、米軍と同等のハードウェア・ソフトウェアを備えてこそ戦作権を行使できるとして、作戦権の返還は時期尚早だと主張している。

 しかし、変化し続ける条件にすべて合わせようとすると、戦作権の返還さらに遠ざかるだけという指摘もある。

 世宗研究所のキム・ジョンソプ首席研究委員は、「1987年に盧泰愚(ノ・テウ)大統領候補が大統領選の公約として戦作権の返還を掲げた際も時期尚早論が提起され、それからほぼ40年間、韓国軍の能力が大幅に向上したにもかかわらず、依然として同じ議論が繰り返されている。戦作権の移管は、条件や能力の問題というよりは、意志の問題であり、政策的な選択の問題と捉えるべきだ」と述べた。

クォン・ヒョクチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/1265012.html韓国語原文入力: 2026-06-24 10:48
訳H.J

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