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安易な公認・傲慢な民主党に‘痛恨の鞭’

原文入力:2010-07-29午前12:23:38(1890字)
選挙結果に込められた民心
民主、地方選挙圧勝56日ぶりに‘地獄へ’
野党 地方区で野党圏単一化してもそっぽを向かれる
‘MBの人々’勝利…与党 政局主導権 回復
民主責任論 起きる公算…党権競争 本格化

アン・チャンヒョン記者

←チョン・セギュン民主党代表が28日夜、ソウル永登浦の党事務所 開票状況室で開票放送を見守り敗北が確定するとすぐにかたい表情を浮かべたまま状況室を出ている。 パク・ジョンシク記者 anaki@hani.co.kr

民心は今回も鋭かった。6・2地方選挙でハンナラ党に惨敗を抱かせた有権者が今度は民主党に向かって‘鞭’を振るった。
民主党は7・28補欠選で最大勝負地であるソウル恩平乙をはじめとする首都圏と忠清地域で全敗した。6・2地方選挙で勝利し56日ぶりに‘天国’から‘地獄’に落ちたわけだ。

反面、ハンナラ党は党役員さえ首をかしげるほどの大勝利をおさめた。ハンナラ党は選挙期間中、一貫して 「恩平乙と忠州の2ヶ所だけ勝てば勝利」と叫んできた。アン・サンス党代表も「李明博政府とハンナラ党が庶民経済を生かせるよう2~3ヶ所だけでも当選させてくれ」と訴えるほどだった。

だが、結果は正反対だった。‘MBの男’‘4大河川伝導師’と呼ばれてきたイ・ジェオ(65・ソウル恩平乙)候補と大統領府政策室長出身のユン・ジンシク(64・忠北、忠州)候補が開票序盤から先頭を走り簡単に勝負を決した。恩平乙は創造韓国党、忠州は民主党で、共に野党の地方区であり、野党圏単一化もなされたのに民心は野党を冷遇した。

ここにソン・ヨンギル仁川市長の地方区として民主党の楽勝が予想された仁川桂陽乙でもイ・サングォン(55)候補が当選した。‘高い投票率が野党に有利だ’という政治的公式までこわれた。チョ・ヘジン スポークスマンは「民心は分からない。民心の恐さを感じる。やはり政治の主人は国民ということを切実に感じる」と話した。

民主党が野党圏候補単一化に成功したにも関わらず、このように惨敗したのは野党の安易な公認に対する有権者の冷淡な審判と解説される。今回の補欠選は民主党に有利な構図だった。8ヶ補欠選地域の中で江原道、原州を除く7ヶ所が野党議員の地方区だった。6・2地方選挙でハンナラ党が勝利したところも江原道、鉄原・華川・楊口・麟蹄の1ヶ所だけだった。‘政治家査察’、‘カン・ヨンソク議員のセクハラ波紋’等、与党に不利な悪材も相次いだ。

しかし民主党は最大激戦地であるソウル恩平乙でフレッシュとは距離が遠いチャン・サン(71)候補に固執した。当初、文化放送アンカー出身のシン・ギョンミン氏招聘を試みたが不如意に終わり、チャン・サン最高委員を候補に決めた。

他の選挙区でもハンナラ党に比べ民主党候補の競争力が劣ったという評価を受けている。(ハンバラ党) チョ・ヘジン スポークスマンは「地方選挙で野党圏が大きな勝利をおさめた後、逆牽制心理が作用しているようだ」として「人物で野党に先んじなければならないという戦略も一部あたったようだ」と話した。

6・2地方選挙で圧勝した民主党の傲慢と無能に対する審判という分析も出ている。 ハンナラ党は選挙終盤に火がついたカン・ヨンソク議員のセクハラ波紋に除名で正面対応した。反面、民主党はイ・ガンス高敞郡守のセクハラ事件に「別に問題ない」として措置をしないままハンナラ党を「ソン(性)ナラ党」と批判することに没頭した。これに対し野党の進歩新党ですら「目くそ 鼻くそを笑う」と批判する状況を招いた。
ハンナラ党は今回の補欠選勝利を土台に今後の政局主導権を一定程度回復するものと見られる。ハンナラ党は特に李明博大統領の人と分類されるイ・ジェオ、ユン・ジンシク候補の勝利に意味を付与している。与党の一部では‘4大河川事業の伝導師’と呼ばれたイ候補が復帰しただけに4大河川を強行する動力を確保したと主張する声がすでに出ている。

反面、民主党は今回の補欠選敗北によりチョン・セギュン党代表の指導力に大きな傷を負った。当分、選挙敗北に対する責任論に包まれ来月の初めに予定された全党大会を控え党権競争も本格化するものと見られる。

アン・チャンヒョン記者 blue@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/432636.html 訳J.S