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韓国の前特殊戦司令官「尹前大統領が前与党代表などを銃を撃ってでも殺すと言った」

登録:2025-11-04 06:15 修正:2025-11-04 08:20
内乱裁判の法廷で初証言 
クァク・チョングン前特殊戦司令官が2月4日、国会で開かれた尹錫悦政権の非常戒厳宣布を通じた内乱容疑真相究明国政調査特別委員会の聴聞会で、議員たちの質問に答えている=ユン・ウンシク先任記者//ハンギョレ新聞社

 クァク・チョングン前陸軍特殊戦司令官が法廷に出席し、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領が昨年の「国軍の日」(10月1日)の会合で、ハン・ドンフン前「国民の力」(当時与党)代表などについて、「銃で撃って殺す」という趣旨の話をしたと述べた。

 クァク前司令官は3日、ソウル中央地裁刑事25部(チ・グィヨン裁判長)の審理で開かれた尹前大統領の内乱首謀事件の裁判に証人として出席し、「ハン・ドンフンと一部の政治家の名前を挙げ、(尹前大統領が)捕まえて自分の前につれてこいと言った」とし、「尹前大統領が『銃で撃ってでも殺す』と言った」と証言した。クァク前司令官は、尹前大統領のこのような発言が、昨年の国軍の日に官邸で行われた軍司令官との会合で出たと明らかにした。

 尹前大統領は同日、証人として出席したクァク前司令官に対し、「国軍の日は軍人の誕生日ではないか。夕食でも一緒に食べなければと思って(軍司令官などを)大勢招待したのに、多くが出席できないと言われたので、晩餐会場ではなく(官邸のダイニングルームで夕食を)共にしたのだが、政局の話をするような席ではないじゃないか」と述べた。尹前大統領は昨年10月1日、クァク前司令官とキム・ヨンヒョン前国防部長官、イ・ジヌ前首都防衛司令官、ヨ・インヒョン前国軍防諜司令官と官邸で夕食を共にした。クァク前司令官は、尹前大統領がこの場で「非常大権」や「特別な措置」などに言及し非常戒厳を暗示したと前回の公判で証言したが、尹前大統領はこの日の公判で自ら尋問を通じて当時の会合が政局問題を話し合うようなものではなかったと反論を試みたのだ。

 しかし、尹前大統領のこのような質問に対し、クァク前司令官は「そこまでおっしゃるなら、これまで言わなかったこと(証言)をする」とし、「(尹前大統領が)ハン・ドンフン(前国民の力代表)の話を確かにした」と切り出した。尹前大統領が「(ハン前代表らを)銃で撃って殺す」とした発言を初めて公開したのだ。

 クァク前司令官の証言に尹前大統領は「国政運営の話とかそのような話を、私が(誰かに)会えばいつもすると言ったじゃないか」と述べただけで、明確には反論しなかった。さらに尹前大統領に代わってウィ・ヒョンソク弁護士が「(今日)新しい話をたくさんしている。なぜこれまでの取り調べでは言わなかったのか理解できない」と指摘すると、クァク前司令官は「わざと黙っていた。(取り調べを受ける時は)ハン・ドンフン(と関連した別の)話だけをした」と答えた。

 クァク前司令官は、特検が「ハン前代表らを銃で撃って殺す」という尹前大統領の発言がどのような脈絡から出たのかと尋ねると、「(尹前大統領が)政局運営の難しさを訴え、それらがすべて関連して出てきた言葉だと記憶している」と答えた。

 尹前大統領の弁護団は別途公示を通じて「(クァク前司令官が)『尹錫悦前大統領がハン・ドンフンを銃で撃って殺せと言った』と主張したのは、全く事実ではない。尹前大統領はそのようなことを言ったことはない」と述べた。

チョン・ファンボン、オ・ヨンソ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1227105.html韓国語原文入力: 2025-11-03 21:28
訳H.J

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