原文入力:2010-07-09午前08:25:54(1634字)
秘線組織 権力専横 疑惑
イ・スニョク記者,ファン・チュンファ記者
←国務総理室から警察に移行したキム・ジョンイク氏 調査資料
実体あらわれる ‘標的査察’
"ノサモに加入したか" "イ・クァンジェ 知っているか" 執拗に質問
支援官室 警察に口頭指示など事実上 捜査指揮
民間人査察被害者のキム・ジョンイク(56・NSハンマウム前代表)氏に対する警察捜査資料を見れば、今回の査察を主導した国務総理室傘下公職倫理支援官室(以下 支援官室)は当初からキム氏を ‘ノサモ核心メンバー’ と目星をつけ彼の政治的性向と資金使用内訳などを標的調査したという事実が明らかだ。大統領誹謗動画捜査は口実に過ぎなかった。特に支援官室が警察に調査資料を移行したのではなく、事実上捜査を指揮した情況も明らかになっている。
■政治性向調査に集中
支援官室が警察に送った ‘童子花(キム氏のID)虚偽事実流布など関連進行状況報告’(写真)という題名の文書には「(キム氏が)ノサモ核心メンバーとして活動」 したと規定されている。公職倫理支援官室は国民銀行労務チーム長だったウォン・某氏などを相手にキム氏とイ・クァンジェ当時議員の関係を集中追及した。当初から動画による名誉毀損の調査ではなく、キム氏の政治的性向と資金の使途把握が核心だったということだ。
キム氏が代表であったNSハンマウムの職員、ペク・某(50)氏が2008年11月21日に警察に出した ‘国務総理室調査関連内容’ という題名の自筆陳述書もこういう事実を裏付ける。ペク氏は自白書に総理室が調査した事項を ‘1.キム前代表の性格および業務スタイル 2.商品券の使途と会計処理 3.その他資金流用有無 4.ブログに関する事項 5.海外に行った理由’ 等5項目だと明らかにした。
■反復調査に誘導質問も
支援官室の捜査依頼を受けた警察も2009年1月22日、キム氏を初めて召還し ‘ろうそく集会に参加したことがあるか’、‘ノサモに加入した事実があるか’、‘イ・クァンジェ議員と知り合いか’ と問い質した。 キム氏はこれらを全て否認したが、警察は2次調査(2009年2月12日)と3次調査(2009年3月6日)時も助詞まで同じ質問を繰り返した。2次調査時は ‘国民銀行勤務当時、労組に加入したか’、‘政治資金を寄付した事実があるか’ という質問も出てきた。
警察はキム氏の会社の職員だったイ・某(48)氏を調査(2009年3月5日)して 「キム氏が政権に対し誹謗したり、進歩的な指向の発言をしはしなかったか」 と尋ねることもした。
■事実上 警察捜査を指揮?
支援官室の不法な証拠収集などに対し警察が消極的な態度を示すや支援官室が捜査を圧迫した情況も随所で発見される。
特に支援官室は当初、警察に捜査を要請し口頭で指示するなど手続きを無視した。ソウル地方警察庁関係者は「総理室で初めはキム氏の住所地である銅雀警察署に口頭で捜査依頼したと理解する」 とし 「銅雀署から(警察庁に)手続きどおりしてくれと要請したが、再び公文書を送ってきて捜査に着手したことが把握された」 と話した。
銅雀署捜査チームが支援官室の依頼したキム氏事件を ‘無嫌疑取調べ終結’ 処分した後、捜査官が交替させられ、以後の再捜査を通じ名誉毀損疑惑に対し ‘起訴意見’ で検察に送致した部分も釈然としない。銅雀署からこの事件の ‘内偵着手報告’ を受けとっても黙認してやり過ごしたソウル警察庁の判断も疑問を加える。
イ・スニョク、ファン・チュンファ記者 hyuk@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/429601.html 訳J.S