原文入力:2010-06-25午後07:40:07(1171字)
5・16軍事政権 "北韓同調" 追い立て幹部3人死刑・重刑
再審裁判所 "真相究明 虐殺の寃魂を慰めようとしただけ"
ソン・ギョンファ記者
←25日、再審で無罪を宣告された故イ・ウォンシク氏の子息イ・クァンダル(67)氏が無罪宣告の後、ソウル中央地裁法廷前で父親が獄中で書いた日記を見せている。執筆が許可されず、チリ紙で字を作り‘飯粒’で貼り付けて記録した日記には‘死んだ墓のない妻との愛情のために死刑囚となった’と記されている。
韓国戦争後、軍・警による民間人集団虐殺の真相を明らかにしようと遺族会を結成したという理由で死刑などを宣告された人々が再審で50年余ぶりに無罪を宣告された。5・16クーデター以後‘北韓に同調した’として韓国戦争民間虐殺犠牲者の遺族会を処罰した‘被虐殺者遺族会事件’再審で無罪が宣告されたのは初めてだ。
ソウル中央地裁刑事合議21部(裁判長 キム・ヨンデ)は1962年に死刑宣告を受けたイ・ウォンシク(当時49・1978年死亡)氏など当時処罰を受けた遺族会幹部3人の再審で25日無罪を宣告した。裁判所は判決文で「当時、イ氏などの活動記録には真相糾明し関連者を処罰し慰霊祭で被虐殺者の魂を慰めるという内容が含まれているだけで北韓と関連した内容はない」とし「被虐殺者遺族会を結成したことが北韓の活動を称揚.鼓舞・同調する行為などに該当するとは見にくい」と明らかにした。裁判所は「この事件控訴事実の前提となる軍警によって虐殺された人々が北韓を利する行為をしたという事実もやはり認める証拠がないように見える」と付け加えた。
イ・ウォンシク氏は1950年8月頃、自身を捕らえに来た警察に連行された後、行方不明となった妻チョン・某氏が‘保導連盟民間虐殺’で犠牲となったことを知ることになり、1960年に慶北被虐殺者遺族会を組織し遺骨発掘などに立ち上がった。しかし5・16以後、イ氏は北韓を利する行為をしたという理由で拘束起訴され1962年革命裁判所で死刑宣告を受け10年ほど服役した。星州地区被虐殺者遺族会を組織した故イ・サムグン氏と馬山地区被虐殺者遺族会を組織した故ノ・ヒョンソプ氏も重刑を宣告された。
真実・和解のための過去史整理委員会は昨年10月「5・16クーデター勢力が無念の死を明らかにしようとする遺族たちを反国家行為者に追い立て死刑を宣告するなど無差別に弾圧した」と明らかにした経緯がある。
ソン・ギョンファ記者 freehwa@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/427551.html 訳J.S