内乱を首謀した疑いで拘束起訴された尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が逮捕から52日ぶりに釈放されたことで、市民が当惑し怒りを感じている中、国会弾劾訴追委員長を務めるチョン・チョンネ法制司法委員長が「それでも歴史は前進する」として、12・3内乱の責任は必ず追及されると投稿した。
9日、チョン委員長は前日に開かれた野党「共に民主党」の非常議員総会での発言の要旨および趣旨だとして、このような内容の文章をフェイスブックに投稿した。
チョン委員長は「尹錫悦がしばし釈放されたからといって民主主義の歴史が止まることはない」とし、「歴史は時に横にそれたり、時に後退したりもするが、それでも歴史は前進する。単に直進しないに過ぎない」と述べた。そして「尹錫悦の釈放でしばらくは歴史的反動へと後退するようにみえるが、より大きな反作用のエネルギーが改めて歴史を前に進めるだろう」と続けた。
また「尹錫悦の刑事裁判手続きにかかわる拘束取り消しと憲法裁判所の弾劾審判は、何の関連もない」として、「尹錫悦はまもなく憲法裁判所で罷免されるだろう」との見通しを示した。チョン委員長は「そうなれば(尹錫悦は)前大統領となり、内乱罪以外の罪で再び拘束起訴が可能になる」とし、「尹錫悦はまもなく前大統領、かつ内乱首魁(しゅかい)容疑者の身へと転落するだろう」と述べた。
そして「尹錫悦の釈放でショックを受けただろうが、むしろ彼が闊歩(かっぽ)することになったことで我々(民主党)が得る利益も大きい。このようなポジティブなマインドで、ポジティブな力で進もう」と同僚議員たちを励ました。「シム・ウジョン検察総長に対する怒りと審判の気持ちをポジティブなエネルギーとして使おう」とも訴えた。
チョン委員長は「歴史は直進しないが、それでも歴史は国民と共に前進する」と再度強調しつつ、「歴史は直進もしないが後退もしない」という言葉で結んだ。
チョン委員長の投稿に対してネットユーザーたちは、「朝から気持ちが沈んでいたが、議員の言葉に癒されるような気持ち。ありがとうございます」、「昨日の胸のつかえが20%くらいは消化されたようだ」、「不安な気持ちが少し落ち着いてきている」、「常に簡単だったことはない。結局、道理に沿ってすべてのことが解決されると思う」などのコメントを付けて呼応している。