尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾審判の弁論をすべて終え、事件を審理中の憲法裁判所は、早ければ来週にも尹大統領を罷免するかどうかを決定する。
4日のハンギョレの取材を総合すると、憲法裁は5日と7日に裁判官が評議を行い、尹大統領弾劾事件を審理することが把握された。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領、朴槿恵(パク・クネ)元大統領の弾劾事件の判決はいずれも金曜日に下されたため、今週の金曜日に当たる7日に判決が言い渡されることもありうるという観測も示されていたが、憲法裁は7日に裁判官による評議をおこなって尹大統領弾劾事件について議論することを決めた。憲法裁は判決を下す曜日などもまだ決めていないという。
そのため、尹大統領弾劾事件の結論は来週に出る可能性が高いとみられる。盧武鉉元大統領の弾劾審判は弁論の終結から14日後、朴槿恵元大統領は11日後に判決が下されている。尹大統領の弾劾審判は先月25日に弁論が終結しているが、過去の大統領の弾劾審判の例を考慮すると、弁論終結から2週間後の3月第2週に結論が出る可能性が高い。
マ・ウンヒョク憲法裁判官の任命も、尹大統領の弾劾審判の判決日程には影響を与えないとみられる。憲法裁は先月27日、「チェ・サンモク大統領権限代行によるマ候補の不任命は国会の権限の侵害だ」と判決している。
憲法裁の内外からは、この決定に従ってチェ代行がマ候補を任命すれば、マ候補が尹大統領の弾劾審判の審理に合流するのではないかとの予想が示されている。そうなった場合、弁論の更新手続きを経なければならないため、尹大統領に対する判決が先延ばしになる可能性もある。しかし憲法裁内では、新たな裁判官の就任は弁論再開の理由にはならないという意見が支配的だ。そのためチェ代行がマ候補を近く任命したとしても、尹大統領の弾劾審判はこれまでの審理にかかわった8人の裁判官のみで結論を下すものとみられる。憲法裁はこの他にもハン・ドクス首相、パク・ソンジェ法務部長官らの弾劾事件なども審理中だが、尹大統領の弾劾事件の処理を最優先する方針だ。
また憲法裁は、尹大統領の弾劾審判の判決言い渡しを生中継するかどうかもまだ決めていない。過去の大統領の弾劾事件の判決は、いずれも生中継されている。憲法裁は当時、事案の重大さと関心の高さを考慮して生中継を決めたと説明している。