兄弟福祉院や仙甘学園に続き、ソウル市立更生院、大邱市立希望院、大田(テジョン)の聖地園、忠清南道のヤンジ園、京畿道のソンヘ園などにおける数十年間隠蔽された浮浪者収容施設での人権侵害の実態が明らかになった。
「真実・和解のための過去事整理委員会」(真実和解委員会)は6日の第86回全体委員会で、「ソウル市立更生院などの成人浮浪者収容施設における人権侵害事件」の真相究明(被害事実の確認)を議決し、9日に記者会見を通じてこれを公開した。真実和解委員会は「これらの施設は、1975年の内務部訓令第410号、1981年の物乞い行為者保護対策、1987年の保健社会部訓令第523号など、釜山(プサン)の兄弟福祉院と同様の政府施策によって運営された成人浮浪者の収容施設として、警察や公務員などによる強制収容、本人の意思に反する『回転ドア入所』(退所しても再び強制的な入所を繰り返すこと)、暴行および過酷行為、独房監禁、強制労働などの人権侵害が発生した」と明らかにした。
調査の結果、政府は社会浄化を名目に警察と公務員の合同取り締まりで強制収容を続け、民間法人に施設の運営を委託し、監禁・暴行・強制労働などの深刻な人権侵害が発生することを放置したことがわかった。また、都市再建事業への投入目的の「新ソウル建設団」への動員(ソウル市立更生院)、規則違反者に対する「新規棟」の独房への監禁(大邱市立希望院)、施設幹部などの殴打による暴行致死(ヤンジ園)、施設死亡者の遺体の解剖実習用への交付(聖地園)も確認された。
イ・サンフン常任委員は「兄弟福祉院の調査の過程では確認できなかった国家の浮浪者取り締まり政策と、施設運用の支援全般に対する責任を究明する多数の資料を、初めて入手した」と明らかにした。真実和解委員会は、被害者に対する公式謝罪と実質的な被害回復措置、他の集団収容施設の被害回復と合わせた特別法制定など、総合的な対策を設けるよう政府に勧告した。