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「飲酒運転のうえひき逃げ」韓国の人気歌手、結局逮捕…「証拠隠滅の恐れあり」

登録:2024-05-25 05:53 修正:2024-05-25 07:43
所属事務所の代表と本部長も逮捕
歌手のキム・ホジュン容疑者が24日、拘束前被疑者尋問(令状実質審査)のためにソウル瑞草区のソウル中央地裁に出頭し、頭を下げている/聯合ニュース

 飲酒運転とひき逃げの疑いが持たれている歌手キム・ホジュン容疑者(33)が逮捕された。

 ソウル中央地裁のシン・ヨンヒ令状専担部長判事は24日、キム容疑者に対する拘束前被疑者尋問(令状実質審査)を行った後、「証拠を隠滅する恐れ」を理由にキム容疑者に対する逮捕状を発付した。

 キム容疑者は9日、ソウル江南区(カンナムグ)のある道路で、飲酒状態で運転して事故を起こした後、逃げ出してこれを隠蔽するのに加担した疑い(特定犯罪加重処罰法上の危険運転致傷・逃走致傷、道路交通法上の事故後の未措置、犯人逃避幇助)が持たれている。この過程で所属事務所と共にマネージャーを代わりに自首をさせ、飲酒事実を隠すために証拠隠滅を試みた情況などが明らかになり、大きな物議を醸した。

 この日、令状実質審査を終えて警察署の留置場に移動する際、キム容疑者は「まだ(捜査が)たくさん残っていますから。誠実に臨みます。申し訳ありません」と短く述べた。「メモリーカードを直接除去したのか」、「なぜ事故直後に現場を離れたのか」などに関する質問には答えなかった。

 キム容疑者は9日、事故後17時間ぶりに警察の取り調べ(飲酒測定)を受けたが、当初は酒を全く飲んでいないと主張した。ところが、飲酒の状況が明らかになったことを受け、19日になってようやく飲酒の事実を認めた。ただし飲酒運転の疑い適用などに重要な飲酒の量については、以後の警察の取り調べでも「飲んだのは10杯以内の焼酎のみ」と陳述するなど、依然として目撃者とは食い違う陳述をしているという。同日の令状実質審査でシン判事は、キム容疑者が当初携帯電話の任意提出要求を拒否し、アイフォン3台が押収されると、暗証番号も警察に教えなかった点など、捜査に協力する態度に関する質問も行ったという。

 キム容疑者の逮捕状を請求したソウル中央地検は、キム容疑者の事件について、前日「組織的かつ計画的な証拠隠滅と犯人逃避の司法妨害行為として事案が重大であり、証拠隠滅の恐れも大きい」として、逮捕の必要性を強調した。同日の令状実質審査でも、警察が逮捕状を申請した事件としては異例にも、請求を担当した担当検事が直接逮捕状発付の必要性を主張した。キム容疑者の容疑を単なるひき逃げを越えて「司法妨害行為」とまで主張したのだ。

 シン判事は同日、キム容疑者のマネージャーに虚偽の自首を指示した疑い(犯人逃避教唆)が持たれているキム容疑者の所属事務所「センガクエンターテインメント」のイ・グァンドク代表と、キム容疑者の車からブラックボックスのメモリーカードを取り除いた疑い(証拠隠滅など)が持たれている所属事務所のC本部長に対しても、キム容疑者と同じ理由(証拠を隠滅する恐れ)で逮捕状を発付した。

 この日の裁判所の決定で、キム容疑者をはじめとする所属事務所の関係者たちはまず江南警察署の留置場に10日間拘束された状態で取り調べを受ける予定だ。警察は「10日間、様々な角度から捜査に専念し、検察に拘束送致する」と述べた。

 当初この日に予定されていたキム容疑者の「ワールドユニオンオーケストラ・スーパークラシック:キム・ホジュン&プリマドンナ」の公演は、前日キム容疑者側が要請した拘束令状審査延期要請を裁判所が棄却し、取り消しになった。来月1~2日に開かれる「トバロッティのクラシック・アリーナツアー2024-金泉(キムチョン)」など、続く公演も支障が避けられない見通しだ。前日の最後の公演で、キム容疑者は事故内容について言及せず、30分間歌った。

ユン・ヨンジョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1141992.html韓国語原文入力:2024-05-24 23:32
訳H.J

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