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歴史市民団体「日本の新しい教科書、強制動員を歪曲…早急に正すべき」

登録:2024-03-26 00:57 修正:2024-03-26 07:21
アジア平和と歴史教育連帯、アジア平和と歴史研究所の関係者たちが25日午後、日本大使館前での緊急記者会見で、「植民地支配は合法」「植民地支配は日本が恩恵を施したもの」などの教科書記述を日本の文部科学省が検定ですべて容認したとして糾弾している=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 日本政府が先日、来年から使用される中学校の社会科教科書に「慰安婦」や強制動員の内容を歪曲して記述していることについて、歴史にかかわる市民団体は25日、「日本政府は歴代政府の植民地支配に対する謝罪と賠償さえも否定し、日本軍『慰安婦』問題を否定し、強制動員被害までわい小化・歪曲している」と批判した。

 アジア平和と歴史教育連帯はこの日午後、ソウル鍾路区(チョンノグ)の在韓日本大使館前で「日本の中学校教科書の検定結果についての緊急記者会見」を行い、上のように述べた。日本の文部科学省は今月22日、来年から4年間使用する歴史、地理、公民の中学校教科書の検定結果を発表した。検定を通過した教科書には「日本による植民地支配の被害に対する補償は韓国政府の役割」と記されたり、「強制動員の合法性」を強調するなど歴史を歪曲する表現が新たに追加されている。

 同団体は声明で「最近、日本政府は植民地支配の被害に対する賠償・補償のすべての責任を韓国政府に押し付け、すべての歴史問題は清算済みだとの立場を様々な場所で表出している。これに乗じて戦争と植民地支配の犯罪から完全に脱しようとするもの」だとし、「このような日本政府の意図が教科書に反映されているということが、非常に深刻な事態であることは間違いない」と述べた。

 続いて「韓国政府は前向きな措置を通じて韓日関係の改善の意志を強く示しつつ、残りのコップの半分は日本が満たすだろうと述べた。ところが日本政府はその半分を歴史歪曲と責任転嫁で満たしている」とし、「日本政府には、歴史を歪曲し戦争と植民地支配を美化する教科書を検定で不合格にするとともに、歴史歪曲と誤った歴史認識を一日も早く正すよう求める」と述べた。

 記者会見後、同団体は日本大使館に「2023年に検定が申請された日本の中学校社会科教科書の韓国に関する記述についての意見書」を提出した。意見書は、韓日請求権協定に関する過度な解釈を盛り込んだ記述の是正措置▽違法な強制動員を理解できるようにする記述▽日本軍「慰安婦」問題の歴史性をおとしめる記述および根拠不足の記述の削除▽独島領有権主張の修正、などを求めている。

シン・ヒョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1133791.html韓国語原文入力:2024-03-25 18:36
訳D.K

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