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韓国の医学部生、団体休学申請から1カ月…来月初めまで復帰しなければ集団留年に

登録:2024-03-18 06:25 修正:2024-03-18 10:27
先月4日午前、ソウル市内のある医学部の建物/聯合ニュース

 韓国政府の医学部増員政策に反発し、医学部生たちが団体行動に突入してから17日で1カ月を迎えた。授業日数の不足は留年に繋がるため、大規模留年に対する懸念が高まっている。

 2月17日、円光大学の医学部生160人ほどが休学届を提出したことを皮切りに、医学部生たちによる集団行動が始まった。以後、各大学で休学申請が相次ぎ、有効な休学申請を出した医学部生らは7594人(16日基準)に達した。全体医学部生(1万8793人)の40.4%だ。有効ではない休学申請まで合わせると、先月末1万3697人に達した。

 教育部は「説得」を強調しながらも、2千人増員目標に基づき、各大学への(定員)配分作業に速度を上げている。イ・ジュホ副首相兼教育部長官は同日、「韓国放送」(KBS)の「日曜診断ライブ」に出演し、「集団留年事態は本当に避けなければならない」としながらも、「(配分作業が)迅速に決まらない限り、混乱は避けられないため、できるだけ急ピッチで進めている」と述べた。

 しかし、医学部生たちの団体行動が長期化すれば、大規模留年は避けられず、政府の医学部生増員目標にも支障をきたしかねない。高等教育法施行令で定めた授業日数は毎学年度30週で、普通1学期当たり15週ずつだ。夏休みをなくして授業を続ければ、5月末まで授業開始を遅らせることはできる。だが、診療と授業を並行する教授たちの日程と学生たちの学習負担などを考えると、3月末あるいは4月初めには授業を始めなければ混乱を収められないものとみられる。

 この時期を過ぎて集団留年が現実化すれば、大きな混乱が発生する。増えた2025学年度の新入生は、まさに上の学年の先輩たちと一緒に授業を受けなければならないため、医学教育の質の低下が予想される。また、本科4年生は卒業できず、医師国家試験の受験も意味がなくなり、専攻医も空白状態になる。ある非首都圏の大学医学部の学長は「留年でも、休学でも、(これまでの新入生の)2倍を対象に授業を行わなければならないが、教授陣と講義室、実習資材などを考えると容易ではない。このままだと新入生を受け入れられない可能性もある」と語った

 このため、政府と医師団体間の対話に乗り出すべきだという声もあがっている。ある地方大学の総長は「政府と医学部生たちが隔たりを埋められず、団体で留年になった場合は、政府にとっても学生にとってもマイナス」だとしたうえで、「妥協点を探すために互いに対話に乗り出さなければならない」と話した。

キム・ミンジェ、パク・コウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/1132622.html韓国語原文入力:2024-03-18 01:22
訳H.J

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