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受け入れてくれる病院見つからず…韓国で高齢者が死亡

登録:2024-02-27 00:50 修正:2024-02-27 06:56
7つの病院が「受け入れ不可能」…救急室への搬送に49分かかる
24日午前、救急隊が大田圏の上級総合病院である忠南大学病院の救急医療センターに重症患者を搬送している/聯合ニュース

 意識不明の80代の患者が、受け入れてくれる救急室が見つからなかったため搬送が遅れ、搬送中に心停止に陥り、病院到着後に死亡判定を受けていたことが確認された。

 26日のハンギョレの取材を総合すると、大田(テジョン)消防本部は23日昼、80代のAさんが「意識障害」状態に陥っているとの通報を受けた。救急隊は受け入れ可能な救急室を探すのに時間がかかり、病院を確保後に出発したものの、Aさんは搬送中に心停止状態に陥り、病院到着後に死亡した。取材の結果、23日午後12時13分に通報を受けた救急隊は、7分後の12時20分に現場に到着したが、搬送先の病院を見つけるのに7分ほどかかった。7つの病院に断られ、8回目の電話でようやく救急室を確保して現場を出発したのは12時27分だった。しかし搬送中の12時52分、Aさんは救急車の中で心停止状態に陥り、出発から35分後の1時2分に救急室に到着したが、医療陣により死亡が確認された。

 当日、現場に出動した救急隊員は、Aさんに応急処置を施しつつ大田地域の病院の救急室に順々に電話をかけが、「病床なし」、「専門医と医療スタッフが不在」、「重症患者の診療不可」などの理由で7つの病院から受け入れを拒否されたという。大田消防本部の関係者は「救急車に患者を乗せて救急室を探し回る『救急室たらい回し』の例ではなく、収容可能な救急室が見つからなかったため搬送が遅れた例」だとし、「普段も患者を受け入れてくれる救急室がなく救急搬送が遅れる例がたまにあるが、専攻医が病院を離脱している中でそのような例が少し増えているのは確か」だと語った。

 大田消防本部によると、20日から26日の午前6時までにあった大田地域の救急搬送の遅延件数は23件。

チェ・イェリン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/chungcheong/1129882.html韓国語原文入力:2024-02-26 15:40
訳D.K

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