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韓国外相候補の聴聞会、日帝強制動員「裁判取引疑惑」が最大争点に

登録:2024-01-08 05:27 修正:2024-01-09 07:49
裁判官派遣・強制動員裁判での取引疑惑を否定 
「記憶にない…話をしたとすればあいさつ程度」
外交部長菅候補者に指名されたチョ・テヨル元国連大使が2023年12月20日午前、聴聞会の準備事務室が設けられたソウル世宗路の大宇ビルに出勤して記者団の質問に答えている/聯合ニュース

 8日に開かれる外交部長官候補者のチョ・テヨル氏に対する国会人事聴聞会では、チョ候補者のいわゆる「裁判取引」への関与疑惑が争点の中心になるものとみられる。7日にハンギョレが調べた2020年8月21日のヤン・スンテ元最高裁長官の司法壟断裁判の記録には、チョ候補者が裁判取引疑惑について証人として出廷して述べた内容が具体的に書かれている。

 「裁判取引」疑惑は、朴槿恵(パク・クネ)政権時、ヤン・スンテ最高裁長官をトップとする司法府が、裁判官の海外派遣拡大などのために政府の意向に従い、強制動員被害者が日本の戦犯企業を相手取った損害賠償訴訟の再上告審の判決を遅延させたという疑惑だ。当時、チョ候補者は外交部第2次官(2013年2月~2016年11月)として、裁判取引疑惑の中心人物であるイム・ジョンホン最高裁事務総局次長(当時)と2015年6月・2015年8月・2016年9月の3回会い、裁判について外交部の意見書提出問題を協議した。

 2020年8月21日の裁判記録によると、当時外交部第2次官だったチョ・テヨル候補者は、強制動員被害者の原告勝訴という最高裁(大法院)判決を日本企業が不服とすると、2013年8月の再上告直後から裁判を遅延させる案を模索した。チョ候補者は同月、外交部第2次官室で法律専門家の懇談会を直接開いたが、懇談会の内容をまとめた報告文書には、「最高裁判事に直接接触して説明することが難しい場合、セミナーなどの間接的なかたちで最高裁の裁判研究官に政府の立場を伝えるようにする」と書かれている。最高裁判決が早期に宣告される場合の問題点について、外交部の意見を最高裁に伝える案を模索したのだ。これについてチョ候補者は裁判で「司法府が行政府と調整するかのように映りかねず、不適切と思われる可能性はある」としながらも、「外交部としては無策で傍観することはできず、案を模索した」と述べた。

 チョ候補者は2013年12月、キム・ギチュン大統領秘書室長(当時)が強制動員問題を議論するために開いた「小人数会議」(大統領府・最高裁・外交部・法務部)の際に報告された外交部文書の作成にも関与した。この文書には「賠償判決の確定時には、韓日関係の総体的な破局が到来」「最高裁の審理の際、既存の判決に対する再検討が緊要」「全員合議体での審理および遅延を要請」などが記載されていた。被害者の側に立つ最高裁判決の問題を指摘した内容だった。チョ候補者は裁判で「私が全般的に(文書を)整えた」と証言した。

 意見書について話し合うため設定したチョ候補者とイム・ジョンホン最高裁事務総局次長の2015年8月の2回目の面談を控え、外交部が作成した文書「言及必要事項」には、意見書に必ず入れなければならない要素▽意見書の内容を非公開にできるか▽補足意見の提出は可能か、などが記載された。裁判でチョ候補者は「このうちの1、2件は(イム次長に)話したようだ」と述べた。チョ候補者が人事聴聞会のための国会答弁書に「外交部の提出資料の内容について、最高裁事務総局とは協議しなかった」と述べたこと反する状況だ。その会談に同席した外交部のキム・インチョル国際法律局長(当時)は「意見書の草案をイム次長に渡した」と述べたが、チョ候補者は「まったく覚えていない」と述べた。

 しかし、裁判取引疑惑については、チョ候補者は裁判で「裁判官派遣問題について話し合ったことは記憶にない」と述べた。検察が2015年6月のイム次長との面談について、チョ候補者に「(証人が)当時のイム次長に『駐オーストリア大使館への裁判官派遣を積極的に検討する』と話したことを覚えているか」と問うと、チョ候補者は「記憶にない。話をしたとすればあいさつ程度だったと思う」と述べた。

 2016年9月、イム次長はチョ候補者と3回目の会談を行い、「11月初めまでに意見書を提出してほしい」という意向を伝え、外交部はその年の11月29日、「強制動員の賠償責任が認められる場合、韓日関係が破局に突き進み、対外的な信用が傷つく」という趣旨の意見書を最高裁に提出した。チョ候補者は意見書について「私が(監督して)作成したもの」だと述べつつも「国際法的かつ外交的に含意を感じられる客観的な記述を望み、私が持っている最大限の知識と外交的センスを発揮した」と裁判で述べた。

 最高裁全員合議体は、朴槿恵政権が交代した後、2018年10月に強制動員被害者の勝訴を確定した。その間、原告である被害者4人のうち3人が亡くなった。

チャン・イェジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1123342.html韓国語原文入力:2024-01-08 02:31
訳M.S

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