ソウルにある朝鮮王朝時代の王宮、景福宮(キョンボックン)の塀に最初にスプレーで落書きし逃走した10代の被疑者2人が事件から3日後に逮捕された。彼らは「金をやる」という知人の提案を受けて犯行を行なったという。
ソウル市の鍾路(チョンノ)警察署は19日午後7時8分、京畿道水原市(スウォンシ)所在の住居地でI氏(17)を文化財保護法違反の疑いで逮捕したと発表した。同日午後7時28分、女性被疑者のA氏(16)も住居地で検挙された。
彼らは16日午前1時40分頃、ソウル市鍾路区の景福宮の迎秋門など3カ所に「映画無料」という文字と共に違法映像共有サイトとみられる文字などをスプレーで落書きした疑惑を受けている。公開された監視カメラ(CCTV)の映像には、黒い服装の人が景福宮周辺をうろつき、人影が見えなくなるとスプレーで落書きする場面が映っていた。横の塀まで落書きした後は、携帯電話で証拠写真を撮る姿もとらえられた。近くにあるソウル警察庁の塀にも落書きした疑いが持たれている。彼らは「金をやる」という提案を受け、特定サイトを広報する目的で犯行に及んだという。
最初の犯行が発生した翌日、模倣犯罪も発生した。17日午後10時24分頃、景福宮の塀に落書きされているという通報が再び入った。特定歌手の名前とアルバムのタイトルを景福宮の塀に落書きした20代の男性は18日、警察に自ら出頭した。
文化財保護法によると、国宝や宝物、史跡、名勝などの指定文化財に文字を書いたり絵を描いたりする行為は禁止されている。違反した場合、3年以上の有期懲役に処される。毀損された文化財の原状復旧の費用が請求されることもある。