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釜山地裁、韓国市民団体の福島原発汚染水海洋放出の差し止め請求を却下

登録:2023-08-18 06:34 修正:2023-08-18 07:39
釜山市民環境団体「控訴する」
日本の福島原発/聯合ニュース

 韓国の裁判所が、日本の東京電力が計画している福島原発汚染水海洋放出の差し止めを求めた釜山(プサン)の市民環境団体の訴えを却下した。釜山の市民環境団体は「日本政府の決定を後押しするもの」だとして控訴する意向を示した。

 釜山地裁民事6部(ナム・ジェヒョン裁判長)は17日、釜山の環境市民団体を代表する16人が東京電力を相手取って起こした福島第一原発汚染水の海洋放出差し止め請求訴訟で、原告の訴えを退けた。

 裁判所は「1996年11月、ロンドンで作成された『1972年の廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約の1996年議定書』(ロンドン条約1996年議定書)は、韓国と日本が締結・加盟当事国であり、両国で発効したが、国際法上の権利と義務、国際法的紛争解決手続きを定めているだけで、締結・加盟当事国の国民が他の締結・加盟当事国の国民に直接禁止請求できる権利を付与したとはみられない。当事国の裁判所が裁判権を行使できるようにする根拠規範になるとも言えない」と指摘した。

 裁判所はまた「原告らが引用した韓国民法第217条1項(土地所有者には煤煙、熱気体、液体、音響、振動その他これに類似したもので近隣土地の使用を妨害または近隣居住者の生活に苦痛を与えることがないよう、適切な措置を取る義務がある)は韓国裁判所の国際裁判管轄権がないため、判断対象にはならない」と付け加えた。

 今回の裁判所の判断は、韓国と日本が国際協約に加入しているとしても法的拘束力がないため、他国の行為が国際協約に違反したとしても両国の裁判所は関与できないという趣旨のものだと言える。

 これに対して釜山の166の市民社会団体が活動する「釜山古里2号機の寿命延長・核廃棄場に反対する汎市民運動本部」は同日、文書で立場を表明し「本日釜山地方裁判所で言い渡された放射性物質および処理水の海洋投棄差し止め却下決定は、『ハーグ送達条約』のため韓国最高裁を経て日本の最高裁に伝えられ、今月末に予定された海洋投棄を後押しすることになった。国際原子力機関(IAEA)が日本に『放出の保証書』を提供したように、韓国の司法府は国民のための正義を自ら壊し、大韓民国の主権を崩し、世界的な正義をも損なう結果につながることになった」と述べた。

 また「同時に、海洋生態系の汚染と破壊、そして漁民の憂いはますます進み、市民の生命と安全には赤信号が灯ることになった。歴史は大韓民国司法府の今日のこの宣告を長く記憶するだろう。韓国司法府は峻厳な歴史的審判を覚悟しなければならないことを改めて警告する」と付け加えた。

 これに先立ち、釜山の市民・環境団体の代表と活動家16人は2021年4月、釜山地方裁判所に福島第一原発汚染水の海洋放出の差し止めを求める訴訟を起こした。

キム・グァンス記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/1104639.html韓国語原文入力: 2023-08-17 12:14
訳H.J

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