原文入力:2010-03-31午後07:56:25(1449字)
小学生に‘愛国主義’上塗りする鳩山政権‘草緑同色(似た者同士)’
チョン・ナムグ記者
←日本文教出版の小学校5学年社会教科書に載った日本地図に独島と鬱陵島の間に境界線(青色円内)が引かれている。この境界線は独島が日本領土であることを表わすもので、日本文部科学省は今回の検定過程で2種の教科書にこの境界線を入れるようにしたと日本言論が31日報道した。
来年から使われる日本の小学校社会教科書らが独島を日本領土として表わした地図を全て入れたことは‘愛国心’を強調する今回の日本初等教科書修正作業の大きい流れに伴ったものと解釈される。
日本は安倍晋三総理時期の2006年12月、総理の強い意志で‘教育基本法’を直し、教育目的に‘郷土愛’という表現を入れた。引き続き2008年3月に告示した‘小学校教育指導要領総則’には‘伝統文化の尊重’と‘愛国心’という表現を付け加えた。こういう流れが法を変えた後に初めて行われた今回の教科書検定に積極的に反映されたわけだ。
まず国歌と国旗に関する内容が眼に触れる。天皇の治世が永遠に続くことを祈る意が込められた日本の国歌‘君が代’は音楽教科書5種全てに載せられた。教育出版は歌詞の内容に対する詳細な説明を新たに追加した。教育出版の6学年社会教科書下巻は日章旗を掲げた軍艦‘咸臨丸’(江戸時代末期、日本人が操縦し太平洋を横断した日本最初の軍艦)の絵を載せた。
天皇に関する内容も変わる兆しを見せた。6学年社会教科書は5種全てが日本日王家の先祖であり日本を統一することに大きな功績を立てたという神話中の人物‘日本武尊’を登場させた。教科書は‘全てが真実なのではない’という注釈を付けたが、日本文教出版の教科書は「神の子孫が天皇になり、国家を統一して行くという話がある。日本武尊はその一部だ」と書いている。
この他に初等3学年教科書に伝統詩の‘俳句’を、5学年教科書には古典文学と漢文を載せ、伝統文化に対する教育内容を強化した。また第2次世界大戦と関連し教科書は‘侵略’という表現を維持したりもしたが、日本がこうむった被害を強調する内容も大幅に増やした。
こういう教科書修正は文部科学省が主導したものだ。<朝日新聞>は「教科書図書検定審議会が出版社に検定意見を出すが、その意見の中で89%が教科書調査官が作ったものだった」と伝えた。調査官は文部省が大学教授や高校職員の中から常勤職員として採用した人だ。
独島を日本領土として表わすようにした検定意見は今回初めて出てきた。文部省はそのような検定意見を出したことについて、「独島(竹島)を表わす以上は国境線も共に表わすのが普通の日本地図」と納得しがたい説明をした。‘東アジア共同体’を標ぼうし韓国との関係改善を強調してきた鳩山政府も周辺国との領土問題に対しては既存政府と同様な態度を取っていることを示す事例だ。<毎日新聞>は「鳩山政府が普天間基地移転問題,郵政改革問題など懸案が山積した状況で、与党内でも賛否両論のある教科書問題には深く介入せず過去の自民党政権時期の方針をそのまま踏襲する様子」と伝えた。
東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/413559.html 訳J.S