原文入力:2010-03-12午前08:48:25(1518字)
4大河川 昇村堰 予定地域 富栄養化 深刻
富栄養化 OECD基準 8倍
"河川滞留 増えれば 川の水 腐る"
チョン・デハ記者,クォン・ウンジュン記者
←光州,西区,治平洞の第1下水処理場で浄化された水が、去る9日栄山江に向かって流れている。下水処理過程を経ても黒色を帯びた水の流れに泡が立っている。光州/イ・ジョングン記者 root2@hani.co.kr
そうでなくても汚染の激しい栄山江に堰を建設すれば腐った水を閉じ込める格好になるだろうという憂慮が高まっている。
富栄養化を防ぐ予算が不足していることに加え、農耕地などから雨水とともに流れ込む汚染物質に対する対策が全くないためだ。
去る10日、光州市南区昇村洞,栄山江6工区事業場の昇村堰建設現場で掘削機数十台が川底を掘りおこしていた。今月末から構造物工事に入り来年12月に完工する予定の昇村堰は栄山江の中でも富栄養化の憂慮が最も高いところだ。
栄山江は光州市の生活下水が含まれた光州川が流れ込み汚染度が急激に上昇している。特に下水の中の総リン(水に溶けているリン化合物の総量)は植物プランクトンの藻類が大量繁殖する栄養分の役割をして緑藻などの形で川を腐らせる。
環境部河川水質自動測定網資料によれば、2000~2009年光州川が栄山江に合流する極楽橋地点の総リン平均は0.813㎎/lで、経済協力開発機構(OECD)の富栄養化段階0.035~0.1㎎/lを8倍以上超えている。ここに光州川合流地点から12.4km下流に昇村堰が建設されれば、川の水の滞留時間が長くなり富栄養化の起きる可能性がより一層高まる。
キム・ポムチョル江原大環境科学科教授は 「我が国河川の総リン濃度はすでに富栄養化段階を越えているので、滞留時間が増えれば常に藻類が繁殖する可能性がある」と話した。
国土海洋部高位関係者も 「間違えば汚染された水を閉じ込める格好になるかと思い心配」としながら「ダムや貯水池をやめ澄んだ水を栄山江に引いてくる条件もない」と対策の困難を打ち明けた。
政府は栄山江富栄養化対策として2012年から総リンの下水処理場放流基準を、栄山江の場合2㎎/l(冬期8㎎/l)から0.3㎎/lへ大幅強化することにした。
これに伴い光州市は来年末までに光州下水処理場放流水中の総リンを化学的に除去する総リン処理施設の設置を急いでいるが、予算確保に困難をきたしている。コ・ヒョンジョン光州市下水施設担当は 「下水処理場2ヶ所に982億ウォンをかけて総リン処理施設を追加しなければならないが、半分の491億ウォンを用意する方案が見いだせない」と話した。
下水処理場でなくとも農耕地,道路などから雨水と共に川に流れ込む肥料,畜産廃棄物など富栄養化物質も問題だ。こういう非点汚染源は栄山江の富栄養化物質の59%を占めると政府は把握しているが、これといった管理対策がない死角地帯として残っている。
チョ・ギアン草堂大教授(環境工学)は 「栄山江流域面積の3分の1を占める農耕地から堆肥・肥料成分などが流入すれば総リン処理施設を設置しても富栄養化を避けることはできない」として「水を確保するために10~20日間、堰の水門を開かなければ緑藻現象が現れるほかはない」と話した。
光州/チョン・デハ記者,クォン・ウンジュン記者 daeha@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/409554.html 訳J.S