K-POPアイドルグループの「フォトカード」がファンダム文化の中心に位置づけられる中、希望するメンバーのフォトカードを購入しようとして詐欺に遭う外国人も同時に増えている。しかし、国外居住者の場合は韓国の警察に通報する過程が複雑で諦める人も少なくないことが分かった。
韓国で大学を卒業した中国人のAさんは10日、本紙に「NCTとSEVENTEENのファンだが、これらのグループのフォトカードを買う時に詐欺に遭ったことがある」とし、「当時は韓国から出国した状況だったので、韓国で代わりに通報してくれる代理人が見つからず、警察に通報できなかった」と話した。通常、SNSや中古取引プラットフォームの「ポンゲジャント」や「タングンマーケット」などで、限定版フォトカードなどは高くは数十万ウォン台で取り引きされるが、相対的に小額という点を悪用してお金だけを受け取った後、フォトカードを送らないという詐欺事件が相次いでいる。
詐欺に遭う危険性が高まるにつれ、外国人ファンはツイッターで「Korean scammer」(韓国人詐欺師)、「Scammer alert」(詐欺師アラート)などの表現と共に、詐欺をはたらいた人の銀行口座番号と名義、ツイッターアカウントを書いたツイートを載せるなど情報をシェアしている。
国外に居住する一部の外国人ファンは、詐欺に対応するためSNSで被害者を集め、韓国内の代理人を通じて警察に通報することもある。実際、先月29日、ソウルの恩平警察署はアイドルグループの未公開フォトカードを販売するとし、3億ウォン(約3千万円)近い金を入金させた後、行方をくらました20代の男性を検察に拘束送致した。被害者49人のうち未成年者が14人、外国人が22人だった。外国人は韓国人の知人を通じて警察に通報したという。
しかし、外国人にとって韓国の警察への通報は容易なことではない。代理人を見つけても、被害を立証するための「送金内訳書」のような書類が発行されず警察への通報が失敗に終わったケースもある。昨年末、20代の大学生のKさんはフォトカード詐欺に遭った後、SNSで国外被害者5人を集めたが、結局通報できなかった。被害者が韓国に送金する際に使用した私設送金代行業者が送金立証書類を発行しなかったからだ。
ソウルのある警察署の捜査課関係者は「送金代行業者が海外にあるならばその国の警察に通報し、業者が韓国にあるならば韓国内の代理人を選定して通報することができる」とし、「業者が送金内訳書を発行しない場合は、その業者を詐欺などの疑いで通報する方法もある」と述べた。