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30年 公論化‘汚染防止’最善

原文入力:2010-03-09午前08:44:05(1388字)
米国‘準備された浚渫’でも汚染
堆積物浄化に巨額投入
‘汚染遮断’週6日 夜通し作業
問題発生するや管理強化

チョ・ホンソプ記者

30年余りの公論化, 7億5000万ドルと推定される費用などハドソン川堆積物浄化事業(写真)は歴史上 最も複雑で高価な環境浚渫事業に挙げられる。
論議の発端は1970年代、ハドソン川が猛毒性発ガン物質のポリ塩化ビフェニール(PCB)で汚染された事実があらわれてからだった。原因を追跡した結果、ゼネラルエレクトリック(GE)の蓄電器工場が排出したこの物質が川底に堆積していることが明らかになった。

ポリ塩化ビフェニールは代表的な残留性有機汚染物質で、変圧器,コンデンサー,遮断機などの絶縁油として広く使われたが、発ガン物質で毒性が強いうえに人体に吸収されればうまく排出されず特別な管理を受けている物質だ。

この会社はポリ塩化ビフェニールが入った廃水をこの物質の使用が禁止された1977年まで30年間放流した。ニューヨーク州は1976年に釣りを禁止し、この措置は1995年に釣った魚を食べずに放すという条件で解除される時まで続いた。

ニューヨーク,マンハッタンを挟み大西洋に注ぐハドソン川上流64km区間の堆積物がポリ塩化ビフェニールで汚染されていたことが明らかになった。

汚染された堆積物をどのようにするかを巡り論議が広がった。汚染原因者と明らかになった浄化責任のあるゼネラルエレクトリック側は、公然と堆積物を触り広げることより自然状態で置く方がより良いと主張した。米国環境保護庁も1984年には‘ノーアクション’を決めたが、気象異変などで環境災難が迫る可能性があるという判断の下、2002年に浄化する側に方向をかえた。

2004年には作業過程で再び浮上する汚染物質を管理するなどの内容を盛り込んだ作業指針を作成し、2006年には事業者と当局間の長々しい訴訟が交渉で妥結し、ついに6年間にわたり2段階で汚染堆積物72万立方Mを浚渫する計画が確定した。

昨年の1次浚渫は迅速な工事のために週6日徹夜で進行された。浚渫過程でポリ塩化ビフェニールが川の水と大気中に広がることを最小化するためであった。100隻の浚渫船舶を動員し取り出した堆積物は処理場に集め鉄道でテキサスに運び処分した。

浚渫過程で汚染物質拡散有無を監視するために事業者は堆積物,空気,水などから1万8000ヶ以上の試料を採取し分析した。環境保護庁は有毒物質が下流に多量に流れる事態に備えるため、2ヶの村には別途の給水管を設置することもした。
こういう万全の準備にも関わらず、1次浚渫では堆積物の10%にあたる7万9000立方Mを除去するに止まった。その上、浚渫過程で予想より汚染物質が多量に環境へ流出した事実があらわれた。

独立的な専門家で構成された検討委員会が先月結成され、環境保護庁とゼネラルエレクトリックの報告書検討に出た。この委員会の勧告により論難の多い環境浚渫はさらに厳格な管理を受けるものと展望されている。

チョ・ホンソプ記者

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/408923.html 訳J.S