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‘浚渫検討 7年’米ハドソン河も発ガン物質 予想外 拡散

原文入力:2010-03-09午前08:40:42(1467字)
準備されていない4大河川‘汚染’憂慮 増幅
米ハドソン河 5万ヶ所 サンプル採取しても防げず
事前検討不良 4大河川, 汚染調査要求も黙殺

チョ・ホンソプ記者

←照明をつけた‘4大河川工事’慶南,昌寧郡,吉谷面の咸安堰工事現場。仮防水壁を設置するための工事が真っ最中だ。向い側は慶南,咸安郡,漆北面.  昌寧/イ・ジョングン記者 root2@hani.co.kr

川底に積もった汚染堆積土を除去する過程で高濃度の汚染物質が拡散する予想できない事態が米国ハドソン河で発生した。ハドソン河浚渫事業は‘歴史上最も高く複雑な浚渫’と知られる程に長期間の論議と事前調査を経て始まったものだが、3月中旬ころに予想される我が4大河川の大々的な浚渫工事を控え大きな憂慮をもたらしている。

米国環境保護庁(EPA)と工事主体のゼネラルエレクトリック(GE)が最近発刊した1段階浚渫検討報告書によれば、浚渫過程で下流に流れ出たポリ塩化ビフェニール(PCB)の量は、当初予想値の25倍に達した。この発ガン物質の水中濃度は浚渫前30~50ppt(pptは1兆分の1を示す)だったが浚渫途中100~400pptに急騰し、浚渫が終わった後にも汚染度が下がらなかった。また作業区間に棲む魚の体内ポリ塩化ビフェニール汚染度も以前より5倍高まり、大気中に放出された濃度は環境基準より105倍高かった。汚濁防止膜は 「あってもなくても同じだった」とゼネラルエレクトリック報告書は明らかにした。ポリ塩化ビフェニールは堆積物に等しく分布するのではなく、高濃度地点が随所で発見された。
環境保護庁は浚渫前に専門家の検討を経て工事遂行標準を作り、約5万ヶ所でサンプルを採取し分析した。またゼネラルエレクトリックも浚渫途中に環境影響をモニタリングするために1万8000ヶ以上の堆積物,大気などの試料を採取し分析してきた。

ゼネラルエレクトリック側は 「最善の浚渫技術と管理技法を総動員したが、環境保護庁が定めた基準を達成するのは不可能だと明らかになった」と明らかにした。

このように7年余りかけて有害物質分布をあらかじめ調査し手続きを踏んだあげく浚渫を始めたハドソン河工事でも汚染物質が広がっているのに、私たちは深層堆積土調査など十分な事前措置もしないまま全国95ヶ工事区間で昼夜を分かたず4大河川工事を強行している。特に表層堆積土調査で発ガン物質のヒ素が検出されるなど、汚染憂慮が提起されているのにもかかわらず、4大河川再生推進本部は大韓河川学会など専門家団体の汚染実態共同調査要求も握りつぶして工事を督励している。

<ハンギョレ>は咸安堰と達城堰工事現場の堆積土汚染論議が提起された後、
政府に4大河川汚染有無に対する共同調査を提案したが、4大河川再生推進本部はこれを受け入れなかった。シム・ミョンピル国土海洋部4大河川再生推進本部長は当初 「環境団体などが参加する共同調査を行う」 という意向を示したが、結局 共同調査提案を拒否した。ソン・ジェヨン4大河川再生推進本部水質環境協力局長は 「共同調査をすれば論難が広がるだけだろう」 と話した。

チョ・ホンソプ環境専門記者 ecothink@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/408922.html 訳J.S