ソフトバンクの孫正義会長が今月1日訪韓し、ソフトバンクが保有する英国ファブレス(半導体設計専門会社)のアーム(ARM)関連の議論に注目が集まっている。
2日の財界の話によると、孫会長は1週間韓国に滞在し、サムスン電子のイ・ジェヨン副会長らに会い、アーム関連の協力策について話し合う見通しだ。ソフトバンクは2016年にアームを買収し、持分100%(ソフトバンク75%、ソフトバンクビジョンファンド25%)を保有している。2020年に米エヌビディアに売却を試みたが、独寡占問題で競争当局が許可しなかった経緯がある。
これに伴い、孫会長の今回の訪韓では、アーム売却より持分参加など戦略的協力に対する話し合いが主に行われる見通しだ。アームはコンピューターの中央処理装置(CPU)、スマートフォンのアプリケーションプロセッサー(AP)などを設計するのに必要な設計資産(IP)を保有している。特にAPの場合、アームの設計資産を活用してサムスン電子をはじめアップル、クアルコムなどが自社製品を設計している。それだけに、一つの企業が買収するとなると独寡占状況が懸念されるため、サムスン電子が一部持分を取得するか、SKハイニックスなどが他の企業と協力し買収を推進する見通しだ。これに先立ち、SKハイニックスのパク・ジョンホ副会長は3月にアームの買収意思を明らかにしている。このため、孫会長がSKハイニックスの経営陣とも会う可能性があると見られている。