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韓国国民の10人に9人「北朝鮮は核を放棄しない」…これまでで最も否定的

登録:2022-09-23 02:29 修正:2022-09-23 11:31
ソウル大学統一平和研究院「2022統一意識調査」 
「統一不可能」も32%…調査開始以来最高値
3月25日、京畿道坡州市の統一大橋の南端。バリケードが板門店へとつながる道路上に置かれている/聯合ニュース

 韓国国民の10人に3人は「統一は不可能だ」と認識していることが明らかになり、2007年に開始された同調査で過去最高値を記録した。北朝鮮は核を放棄しないだろうと回答した人も10人中9人に達した。

 22日にソウル大学統一平和研究院が公開した「2022統一意識調査」の結果を確認すると、統一については全般的に否定的な認識が増加しているか、横ばいだった。「統一は不可能だ」と答えた人の割合は31.6%で、2007年の調査開始以来最も高かった。統一は「5年以内」に可能だと回答した人は1.3%、「10年以内」に可能だと回答した人は5.9%で、いずれも調査開始以来最も低かった。特に20代の40.9%、30代の35.3%が「統一は不可能だ」と答えており、40代(27.7%)と50代(23.5%)に比べて相対的に高かった。ソウル大学統一平和研究院のキム・ボムス副院長は「20~30代を中心に『統一は必要ない』だけでなく不可能だという認識が広がっており、このような認識が統一に対する無関心と現在の分断体制を好む認識につながっていることを示唆する」と評価した。

 アンケート調査の結果は27日に行われる「岐路に立つ平和、問い直される統一」と題する学術会議で発表される。アンケート調査は研究院が韓国ギャラップに依頼し、7月1日から25日にかけて全国の17市・道の満19歳以上の成人男女1200人に対して面接調査(標本誤差95%、信頼水準±2.8ポイント)方式で行われた。

 北朝鮮は核を放棄しないだろうと答えた人の割合も、2007年の調査開始以来最も高い92.5%に達した。韓国独自の核武装に賛成する人の割合は55.5%で昨年の調査より10ポイント増え、政権交代後の政府の対北朝鮮政策に対する満足度は昨年に比べて10.5ポイント上昇の45.5%となった。ソウル大学統一平和研究院のキム・ハクチェ教授は「核武装賛成の世論は北朝鮮の核放棄の可能性に対する悲観的認識が大きな影響」を及ぼしたと語った。

 対北朝鮮・統一認識の悪化に伴い、北朝鮮を離脱した住民に親近感を感じないと答えた人の割合も過去最高値(32.3%)を記録し、親近感を感じるという割合(23.1%)より高かった。親近感を感じるとする人の割合を年齢層ごとに見ると、19~29歳が17.8%、30代が22.8%、40代が22.9%、50代が24.1%、60代以上が26.4%で、年齢が高いほど高かった。

 周辺国に対する好感度では、米国に対する親密感が80.6%で過去最高。中国と北朝鮮を脅威国と認識している人の割合は各44%、36.8%で、昨年より小幅に下落した。しかし、米中対立が深刻化している中、中立的立場を取るべきだと考える人の割合が増えていた。米中対立が深刻化している時に韓国の取るべき立場を問うと「中立を守るべきだ」と答えた人の割合が54.0%、「米国との協力を強化すべき」は39.9%、「中国との協力を強化すべき」は6.1%だった。中立的立場を守るべきだとする人の割合は2021年の48.7%から5.3ポイント上昇した。

コ・ビョンチャン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1059745.html韓国語原文入力:2022-09-22 17:18
訳D.K

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