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IAEA「北朝鮮、核実験の準備…寧辺の原子炉1年間稼動」

登録:2022-09-14 06:11 修正:2022-09-14 07:18
グロッシー事務局長、定例理事会の開幕声明で 
「核実験場の活性化…寧辺のウラン濃縮施設拡大の情況も」
国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシー事務局長が12日(現地時間)、オーストリアのウィーンで開かれた定例理事会で開幕声明を発表している=IAEA提供//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮が咸鏡北道吉州郡豊渓里(キルジュグン・プンゲリ)の核実験場で核実験を準備していると、国際原子力機関(IAEA)側が明らかにした。平安北道寧辺(ヨンビョン)の核施設では原子炉稼動とともにウラン濃縮施設を拡大している兆しも見られた。

 IAEAのラファエル・グロッシー事務局長は12日(現地時間)、オーストリアのウィーンで開かれた定例理事会の開幕声明で、「今年6月にも報告したように、豊渓里の核実験場の3番坑道が再開放され、最近4番坑道につながる道路で新たな作業が行われたことが分かった」と述べた。

 グロッシー事務局長は「夏場の数カ月間、核実験場で広範囲な作業は見られなかったが、実験場は依然として活性化されており、核実験を支援する準備ができているものとみられる」としたうえで、「核実験が行われた場合、国連安全保障理事会の制裁決議違反であるだけでなく、深刻な懸念の原因になるだろう」と付け加えた。

 また、「この1年間、寧辺の核施設で5メガワット(MW)級原子炉が稼動中という兆候が引き続き見られており、放射化学実験室でも廃棄物処理または維持管理活動とみられる断続的な稼動の兆候がある」とし、「施設内の(ウラン濃縮のための)遠心分離機が持続的に稼動中であり、建物の外部工事が完了して、利用面積が約3分の1程度拡大したものとみられる」と述べた。

 さらにグロッシー事務総長は「寧辺の軽水炉付近に新しい建物が数軒建てられた」とし、「1994年に建設が中断された50メガワット級原子炉関連施設の解体作業が行われているが、取り外した資材を他の工事にリサイクルするためのものとみられる」と語った。このほか、平壌(ピョンヤン)近くの降仙(カンソン)核団地と平山(ピョンサン)のウラン鉱山および精錬施設などでも、ある種の動きが捉えられたと付け加えた。

チョン・インファン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1058364.html韓国語原文入力:2022-09-1402:15
訳H.J

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