北朝鮮が尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の就任100日である17日に巡航ミサイル2発を発射した。
韓国軍関係者は「この日未明、北朝鮮が平南(ピョンナム)温泉から西海に向けて巡航ミサイル2発を発射したことを探知した」と明らかにした。同関係者は発射時刻、飛行距離などは明らかにせず「韓米の軍当局は飛行距離など詳細な諸元を分析している」と明らかにした。
北朝鮮の今回のミサイル発射は、尹大統領が光復節の祝辞で、北朝鮮が非核化交渉に応じれば大規模な食糧供給と発電・送配電基盤施設の支援などを実施するという「大胆な構想」を明らかにした2日後に行われた。また発射は、22日から始まる韓米訓練「乙支(ウルチ)自由の盾」(UFS・乙支フリーダムシールド)の危機管理事前演習期間(16~19日)に行われた。尹大統領の就任100日に、北朝鮮がミサイル発射を通じて、尹大統領の大胆な構想の提案と5年ぶりに実機動で実施される韓米演習に拒否感を示したと解釈される。
カン・インソン大統領室報道官室は「キム・ソンハン国家安保室長は午前9時、国家安保室幹部らと安保状況点検会議を開き、合同参謀から関連状況の報告を受け、軍の対備態勢を点検した」と述べた。さらに「参席者らは現在、韓米『乙支自由の盾』連合演習を控えて危機管理演習が施行中であることを勘案し、動向を鋭意注視していくことにした」と付け加えた。
北朝鮮のミサイル発射は、6月5日の弾道ミサイル発射から約2カ月ぶり。ロケットエンジンを積んだ北朝鮮の弾道ミサイル発射は核弾頭運搬体と見なされ、国連安全保障理事会(安保理)決議違反だが、ジェットエンジンを積んだ巡航ミサイルの発射は制裁対象ではない。