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韓国大統領候補たちの反中政治…若者たちの考えはこうだった

登録:2022-02-22 06:14 修正:2022-02-22 07:24
オンライン討論の場「青年五日市場」第4回討論 
韓中関係をめぐり5万字近いコメント論争 
「親中-反中フレームは果たして適切か」 
「若者にとって反中感情は主流そのもの」 
大統領候補選対委も韓中・外交問題について意見示す
左から共に民主党のイ・ジェミョン候補、国民の力のユン・ソクヨル候補、正義党のシム・サンジョン候補、国民の党のアン・チョルス候補=イメージ製作ペク・ジスク//ハンギョレ新聞社

 「中国の文化工程が続く場合、『ノーチャイナ(NO CHINA)』運動で意志を示さなければならない。ゲーム市場から中国ゲームを追い出し、中国の食べ物や物品など、『メイドインチャイナ』の使用を減らす若者たちの団結を示すべきだ」(ユ・スジン氏)

 「中国と米国のどちらかを選ぶという方式には同意できない。大統領選挙の局面で、政治が得票のために互いに対する嫌悪を助長することを超え、特定の国に対する嫌悪の感情を煽らないでほしい」(キム・ジョングン氏)

 本紙が14日からオンライン討論の場「青年五日市場」で主催した第4回討論「韓中関係、どう解決すべきか」について、白熱した論争が繰り広げられました。若者たちと大統領候補選対委が直接書き込みで討論する「青年五日市場」の第1~4回討論テーマのうち、最も多い5万字近いコメントが殺到しました。先にパク・スンウク氏が「(2月)3日に行われた大統領選テレビ討論会で『米国、日本、中国、北朝鮮の首脳に会う順番と優先順位を話してほしい』という共通質問があった」とし、「米中択一の問題意識は外交を過度に単純化したものだと考える。韓中関係、ひいては米国、中国について考えれば、韓国の方向性は状況によって変わらなければならない」と切り出すと、ノ・ヒョヌ氏の反論が続きました。

 ノ氏は「最近のキムチ問題も韓服(韓国の伝統民族衣装)問題、五輪での不公正な判定問題などは、中国が自分の力を信じて無理に自分たちの主張を貫こうとする試みだ。 韓国がこれからも一方的な主張と脅威に消極的に対処し、政府レベルで論評をはじめ最小限の対応もしなければ、中国はさらに横暴になるだろう」と主張しました。

本紙のオンライン討論の場「青年五日市場」で2月14日から行われた第4回討論のテーマ「韓中関係」//ハンギョレ新聞社

 今回の大統領選挙で目立った特徴の一つは「反中政治」が選挙の全面に登場したことです。共に民主党のイ・ジェミョン大統領選挙候補は、メディアとのインタビューで、「東西海域における北朝鮮や中国(漁船の)違法(操業)は厳しく取り締まる」とし、「不法領海侵犯だから、そのような場合は撃沈しなければならない」と述べました。国民の力のユン・ソクヨル候補も、2022北京冬季五輪ショートトラックの不当な判定が物議を醸したことを受け、フェイスブックに「問題の核心は、大韓民国の歴史を中国に編入させようとする東北工程」という批判のコメントを書き込みました。2大政党の候補がいずれも反中感情に便乗した発言をしたものです。

 「青年五日市場」討論では「中国に対する観点」または「現在の状況に対する判断」をめぐり、見方が明確に分かれました。外交安保専門のニュースレター「デルタ・ウォルディン」のディレクター、ビョルセッビョル氏は、まず「韓国が米国と中国のない世界でどうやって一人立ちするのか問われているこの時代、『親中対反中』あるいは『親中対親米』が果たして適切なフレームなのか分からない」と問題を提起しました。これに対し、ノ・ヒョヌ氏は「親中と反中フレームの対立構図の問題ではなく、多極化する外交環境の中で、韓国という国が現実的に自分だけの勢力『ブロック』を構築することが難しいため、どの勢力に属するかを確実に決めなければならない」という意見を出しました。

 若者たちの「反中感情」がどこから始まったのかを直視すべきだという主張も目に引きました。チョン・ヒョンファン氏は大学で中国人留学生に会った経験をもとに「言葉も通じず、トラブルを起こした場合も解決するどころか『外国人』だからと言って無責任な態度を取ったり、国に帰ってしまう少数の中国留学生に対し、多くの韓国人学生たちが不満を持っていた」とし、「20代と30代の若者たちは日常的に中国人と関わっている。単に『マスコミが反中嫌悪を助長する』とか『中国の東北工程に対する反発』などと言うには、中国問題は深さと広さの面で、若者が毎日直面する現実」だと指摘しました。

 カン・ナムギュ氏は「確かに若者の間で反中感情は主流そのものだ。他の進歩的な議題についてはほぼ完璧に意見が一致する同じ年の友人とも、中国問題ではぶつかる経験が多くあり、反中感情は『政治スタンス』から離れた問題ではないかと思う」と付け加えました。

 韓国政府が香港と新疆ウイグルで行われている人権侵害に消極的に対応しているという批判もありました。同時に、各大統領候補選対委に対し「相手側に対する非難ではなく、外交的一貫性を構成するための具体的なビジョンと答えを示してほしい。いかなるビジョンで社会統合と20代と30代の反中感情にアプローチするのか、答えてほしい」(ソン・ミンソク氏)と要請する意見も出ました。

 これに対し、正義党のシム・サンジョン候補選対委で外交安保政策を担当するキム・スヒョン氏は、「中国に要求すべきことは要求し、主権国家として堂々とした姿勢を堅持するが、韓国も中国に対する批判を越え、嫌悪感情に便乗する行為をしてはならない」とコメントしました。さらに「『高高度防衛ミサイル(THAAD)追加配備三不(3つのノー:THAADを追加配備しない、米日ミサイル防衛(MD)に加わらない、韓米日協力を軍事同盟に発展させない)』から抜け出し、『東アジア版ヘルシンキプロセス』を成功させる。軍備増強対決は自制し、気候危機を克服するための協力は活性化する『東アジア版グリーンデタント』を提案し、推進する」というシム候補の公約について説明しました。

「青年五日市場」では若者たちと大統領候補選対委が韓中関係と朝鮮半島をめぐる国際外交問題についてコメントのやり取りで白熱した討論を繰り広げた//ハンギョレ新聞社

 共に民主党のイ・ジェミョン候補選対委のクォン・ジウン青年選対委共同選対委員長は、「断固とした態度が必要な時は断固とした態度を取るが、協力すべき時は協力する戦略的観点で韓中関係を作っていかなければならない」とコメントしました。さらに「若い世代の韓中人的交流を積極的に拡大し、民間交流を通じた対立の緩和にも力を入れるべきだ」と付け加えました。

 一方、国民の党のアン・チョルス候補選対委のハン・ジョンミン青年副本部長は「アン候補は三不政策の即刻廃止と中国の軍事的挑発行為に対して迅速かつ原則的な対応を強調している」として、他の候補選対委との違いを示しました。ハン副本部長は「親中的な方々が『特定の国を感情的に排斥することには問題がある』という領域で論理を展開する」とし、「中国との関係をきちんと設定することは感情の問題よりは韓国の未来に関する問題」だと答えました。

イ・ワン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1031947.html韓国語原文入力:2022-02-21 17:12
訳H.J

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