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[このひと] "靖国の実体は軍国主義博物館"

原文入力:2010-02-01午後10:14:29(1262字)
靖国神社で歴史教室を開く大谷猛夫氏

キム・トヒョン記者

←大谷タケオ(63)

10年前から市民・学生に講義
"教科書も加害事実を記録せず"

"この世界地図を見て下さい。米国とロシアなどが日本を狙っているから日本はやむを得ず戦争をしたというような歴史だけを記録しています。"

去る28日午後、日本,東京,九段下の靖国神社内にある戦争博物館である遊就館。前職中学校歴史教師の大谷猛夫(63・写真)は19世紀末に日本が欧米列強に脅威を受ける場面を描写した大型世界地図の前で韓国の代案学校 山の村高校の生徒15人に遊就館展示物の性格を物静かに説明した。

彼は 「要するに日本も米国やロシアと同じように帝国主義国家ということを話している」として「遊就館内の歴史展示物は日本の軍隊と帝国主義が正しかったということだけを描いている」と話した。「だから遊就館内に書かれていない歴史が重要です。当時、朝鮮と中国の人々が(日帝の植民政策と侵略戦争に対し)どんな心情だったかを感じることができる展示物は一つもありません。」

大谷が‘靖国を正しく見る道案内’を始めたのは10年前に遡る。敗戦以後、日本は大きく変わったが、靖国神社の中は戦争の時と同じように何も変わらなかったということに危機感を感じたと言う。彼は靖国神社の実体を直接目撃し判断するように、年に3~4回ずつ日本の学生と市民を対象に案内をかって出た。3年前から日本オルタナティブ学校と毎年2回交換訪問する韓国山の村高校の生徒たちも昨年から‘大谷教師の靖国歴史教室’に参加している。

34年間、中学校の歴史教師を務めた後、3年前に定年退職した彼は日本の教科書は日本の被害事実を強調するだけで、日本軍が戦争の時に何をしたかは全く扱っていないと話した。日本史教員の集いに所属する彼は現在、韓国の歴史の集いの教師とともに2011年出版を目標に共同編纂中の<向かい合う韓日歴史>の近現代史編も執筆している。

大谷の韓-日歴史講義は一方的な詰め込み式教育ではない。彼はこの日、靖国神社に続き‘女たちの戦争と平和博物館’に生徒たちを案内し、拙い韓国語で話した。「靖国は軍国主義博物館です。平和博物館は加害の歴史記録です。日本にはこういう2種類の考えが存在します。学生たちは両方を見て、自ら考えてみるように希望します。」

この日の行事に参加したファン・ソング(16・高1)君は、多くのことを感じたようだ。「韓国国立顕忠園にも国のために戦って死んだ方々がたくさん埋葬されているが、その中にベトナム戦に参戦した人々がベトナムの民衆にどのように映るのか気になります。」東京/文・写真 キム・トヒョン特派員 aip209@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/402180.html 訳J.S