原文入力:2010-01-29午後07:15:51(1853字)
イ大統領 BBC会見の意味
過去発言と違い…重大な変化
"北の崩壊 差し迫ったと見ない" 発言も
大統領府 "夜が明ける前が最も暗い"
カン・テホ記者
李明博大統領の29日<BBC>会見は南北首脳会談と関連して、北韓に送る顕著で明確なメッセージを含んでいる。イ・ドングァン大統領府広報首席は‘いつでも南北首脳会談ができる’という原則的立場を強調したものと解説した。だが現在の情勢を考慮し、イ大統領の発言内容を几帳面に覗いて見れば過去の発言とは明らかな差別性を見せる内容がある。
まず、時点に対する言及だ。南北首脳会談をするならば年内にするということだ。政府関係者は 「今年に入り大統領府の雰囲気が南北関係を経済問題よりさらに重視している」とし、政府内部の変わった雰囲気を伝えた。来年にはイ大統領の執権後半期に入る。執権後半期に入れば、首脳会談が政治的にも現実的にも不可能に近いということは、政府や南北関係専門家たちの認識に共有点がある。これに対しては北韓も暗黙的な同意があると見ることもできる。北側としては2000年にビル・クリントン前米国大統領の北韓訪問が米国の政権交替で失敗に終わり、盧武鉉政府任期末の2007年南北首脳宣言が履行されなかったことと同じ前てつを踏まないという判断ができるためだ。
このような点でイ大統領の今回の会見は年内首脳会談を念頭においてした発言と見られる。それでは過去の発言とどのような差があるのかが重要だ。
李明博政府になり南北当局が首脳会談の可能性を探索し始めたのは昨年8月23日に金大中前大統領逝去を契機にイ大統領が金正日北韓国防委員長が送った特使弔意訪問団に会った以後だ。キム・ギナム労働党秘書など北側代表団は間接的な語法で二人の指導者が会う必要性に言及し、イ大統領はどんな問題でも対話で問題を解いていくならば解決できないことはないと明らかにした。当時、大統領府関係者は大統領が光復節祝辞で南北高位級会談を提案しただけに北側弔問団が金正日委員長に面会内容を報告すれば当局者会談が開かれると見ていると明らかにした経緯がある。その後、実際に南北離散家族対面があり、実務次元の対話が続いた。昨年10月のシンガポール南北秘密会合はこういう脈絡で開かれたと見ることができる。しかしこの秘密会合は不発に終わり、昨年11月10日の3次西海交戦などで以後南北は低水準の対話さえも門だけ開けておくに留まった。
シンガポール秘密会合の内幕は未だ明らかになっていない。しかしイ大統領が昨年11月27日‘大統領との対話’でした発言には、シンガポール会合がなぜ不発に終わったかを理解できる糸口がある。当時、イ大統領は「北核放棄に役立ち人道的立場から国軍捕虜,拉致問題などを解決できるならば(首脳たちが)会える」と強調した。これは核放棄を前提とした首脳会談または核放棄のための首脳会談であり、北側が受け入れられない条件だった。ただしイ大統領は当時、場所問題では必ずしもソウルでなくてもかまわないという融通性を見せた。
今回の会見は違う。
北側が存在自体を認めていない国軍捕虜・拉北者に対する言及がない。‘有益な対話にならなければならない’という話に代った。核問題も‘十分な話ができなければならない’という言い方に一般化した。
何よりも‘核放棄に役立つならば’だった以前の発言が、今度は‘韓半島平和と北核解決に役に立つ状況になれば’と変わった部分に注目する必要がある。
前の発言が首脳会談の先決条件を提示したのなら、今回の発言は状況が造成され十分に話すことさえできるならば首脳会談を行うということだ。微妙だが重大な姿勢変化だ。
またイ大統領は今回の会見で北韓がすべての会談の前提であり南側当局から必ず聞きたい問題に対し明らかな答を出した。「北韓の崩壊が差し迫ったとは見ない」という発言だ。大統領府関係者は首脳会談成功の可能性と関連した記者らの質問に「夜が明ける前が最も暗い」と答えた。北側国防委員会が‘報復聖戦’に宣言し武力示威が続いているが、北側が首脳会談を受け入れるという自信だ。
カン・テホ記者kankan1@hani.co.kr
原文: 訳J.S