原文入力:2010-01-28午前01:16:57(2543字)
‘青壮年フリーター’ 230万人
ガソリンスタンド・コンビニなど青少年のアルバイト口まで
"いくら働いても未来が…"
キム・ヨンギ記者
キム・ポムソク(仮名・42)氏はガソリンスタンドのアルバイトで生計を立てている。2008年に失職した後、青少年がやりそうな仕事をして2年目になる。
彼は毎朝8時ソウル,冠岳区,新林洞のKガソリンスタンドに出勤し、夕方7時まで昼休みを除き10時間働く。夜勤手当まで合わせて平均時給4500ウォン程度を受け取る。日が経つにつれ状況は切迫してきている。今年小学校に入る娘の教育費が30万ウォン,食費40万ウォン,通信費10万ウォン,交通費5万ウォン,各種公課金10万ウォン…。キム氏の財産は貸切保証金2000万ウォンが全て。"今はいくら節約しても未来が見えない。他の仕事を探すこともできなくて…。"
2年以上にわたり長期失業状態にあるなど労働市場に進入できない30~40代が200万人を軽く越えた。これらは労働市場の周辺に存在し臨時職労働(アルバイト)で生計をつないでおり、いわゆる‘フリーター’と呼ばれる。我が国のフリーター実態を初めて調査した現代経済研究院は、長期失業者の他にも△時間制・非典型勤労者(派遣・用役・在宅・日雇い)や△非経済活動人口中の就職準備者も‘労働の現在と未来’が不安だという側面でフリーターに含めている。
統計庁の‘経済活動付加調査’結果をこういう基準で分ければ、30代フリーターは2003年8月93万人から2009年8月110万人へ、40代フリーターは79万人から120万人に増えた。全体フリーターは525万人で2008年に比べ45万人ほど増加した。(2009年数値は推定値)
ソウル,瑞草区,良才洞でコンビニアルバイトをしているペ・ドゥソン(仮名・36)氏は、大学卒業後に就職できず、フリーターとして居座ったケースだ。"コンビニの仕事は単純労働ではあるが、ずっと立っていなければならずお客さんが集中する時は考える余裕もなくかなり大変です。"
ペ氏の生活は‘収入は少ないが、しばられずに自由に生きていく’という日本式フリーターの人生とは距離がはるかに遠い。彼はコンビニの仕事が終わると夕方8時から翌1時まで代行運転をして夜道を走る。一夜で多ければ3万ウォン程度を手にする。しかし、彼の1ヶ月の収入は110万ウォン内外に過ぎない。"周辺に私と同じような年齢帯でこういうアルバイトをする人々は多いです。これらには良く暮らしてみようという目標意識も最早ないようです。そのまま座り込んでしまうでしょう。" ペ氏は自分の人生に対する自信がどんどんなくなってきていると語った。
キム・ユソン韓国労働社会研究所所長は27日「雇用環境の悪化と40代の退職圧力が加速化した結果、中・壮年層がアルバイト市場に追い出されている」として「こういう雇用状況は今後も影響を及ぼしアルバイトを求める30~40代が持続的に増加する」と話した。
ガソリンスタンドやコンビニのアルバイトの場合はそれでも良い方だ。このように相対的に安定した仕事口も見つからない場合は崖っぷちに近い。ソウルでビラ配布のアルバイトをするオ・ソンス(仮名・39)氏は、少ない金でも着実に仕事が出来るアルバイトを求めたいと言う。昔、レストラン,ファーストフード店などで仕事をしていたが‘高齢なアルバ生は見た目に良くない’という理由で追い出された。
去る2000年、地方大学の土木工学課を卒業したオ氏は自身を"落伍者"だと言った。ただ生きていくのにももがくばかりだ。就職に成功するまで、生活費を充当する計画でアルバイトを始めたが、いつも就職に失敗しここまで来た。彼は現在家賃17万ウォンの考試院に住む。"多くの人々が青年失業者を問題視しているが、私たちのような人の就職問題にはなかなか口を開きません。ただ落伍者として痛ましく眺めているだけです。" こういう求職競争は限定されたアルバイト労働市場に新しい人々がどんどん押し寄せるためだ。30~40代の主婦までが子供の私教育費を稼ごうと書店やレストラン,ファーストフード店など10~20代が好むアルバイトの席を巡り若い層と競争する。ソウルのある大型書店で仕事をするキム・ヒョンスク(仮名・44)氏は「普通一日に5~6時間仕事をして一ヶ月に55万ウォン程受けとり、収入の大部分を私教育費に使う」とした。
フリーターたちは誰でも‘脱出’を夢見る。3年前に失職し1年近く商品包装のアルバイトをしているコ・ヨンス(仮名・44)氏はこの頃仕事を終えて夕方の時間には公認仲介士試験の準備をしている。彼は10年間よそ見をせず熱心に生きてきたと自負した。3年前までソウルの中堅コスダック企業の総務チーム課長として勤務していた。そうするうちに2008年春に会社が不渡りをだし、突然失業者になった。以後、再就職のために数十ケ所に願書を出したが全て落ちた。
生計が難しくなったコ氏は結局、アルバイト市場へ視線を転じ2008年冬から代行運転を始めた。以後、浴場清掃などを転々とし昨年3月に今の包装の仕事を始めた。彼は「大変でも熱心に生活している私の姿を見て、娘がきちんと成長することを願うだけ」として豪快に笑った。漠としてはいるが希望だけが彼を支える力だ。
キム・ヨンギ記者ykkim@hani.co.kr
フリーター(Freeter)とは? フリーターは自由(Free)とアルバイター(Arbeiter)の日本式合成語で、一定の職業を持たずアルバイトで生計を立てる人々をいう。1987年、日本のある求職雑誌が‘社会人アルバイト’を‘学生アルバイト’と区分するために使い始めた。国内学界では△長期失業者△非経済活動人口の中の就職準備者△時間制・非典型勤労者などをこの範疇に入れている。
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/401368.html 訳J.S