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抗生物質使用量が「OECD3位」の韓国、2025年までに20%削減

登録:2021-11-08 00:59 修正:2021-11-08 08:23
保健福祉部「第2次国家抗生物質耐性管理対策」
抗生物質=ゲッティイメージバンク//ハンギョレ新聞社

 2019年基準で、韓国の人体に対する抗生物質の使用量は、経済協力開発機構(OECD)29カ国中3番目に多いことが分かった。政府は抗生物質耐性菌から国民の健康を守るため、2025年までに人体に対する抗生物質使用量の20%削減、非人体(畜産・水産分野)に対する抗生物質販売量の10%削減を推進する。

 保健福祉部は7日、こうした内容を盛り込んだ「第2次国家抗生物質耐性管理対策」を、抗生物質耐性専門委員会と感染症管理委員会の議決を経て、関係省庁合同で樹立したと発表した。人体に対する抗生物質の使用量は、現在の26.1DID(人口1000人当たりの1日の抗生物質消費量)から、2025年には20.9DIDへと20%減らし、非人体に対する抗生物質の販売量は、現在の1年間に家畜1キロ(PCU)当たり217ミリグラムから、2025年には195ミリグラムへと10%減らすことを目標にしている。

 保健福祉部の説明によると、2019年現在の韓国の人体に対する抗生物質使用量は26.1DIDで、OECD29カ国中3番目に多い。オランダは9.5DID、フィンランドは14.7DID、イタリアは21.7DIDなどだった。また、2017年のサイエンスによると、韓国の畜産物の生産量を反映した抗生物質の使用量はPCU当たり188ミリグラムで、日本(78ミリグラム)、デンマーク(28)などの主要国に比べて2.4~6.7倍の水準だ。

 抗生物質は感染症の治療薬で、抗生物質の効かない耐性菌が出現して拡散すれば、国民の健康が脅威にさらされうる。特に韓国の場合は、分離した細菌のうち特定の抗生物質に耐性を持つ細菌の割合を指す抗生物質耐性率も上昇している傾向にあり、バンコマイシン耐性腸球菌の耐性率は2017年の34%から2019年には40.9%へと上昇しているほか、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌は2010年に韓国国内で初めて報告された後、件数が急増し、2020年には1万8904件が発生している。何より、療養病院の主な抗生物質への耐性率は、総合病院と比べて有意に高かった。畜産分野は、豚や鶏などの抗生物質の過剰使用家畜で抗生物質耐性率が先進国に比べて高かった。

イ・ジェホ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1018237.html韓国語原文入力:2021-11-07 13:54
訳D.K

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