原文入力:2010-01-22午後08:20:16(1842字)
民政首席に先輩座らせ BBK検事ら 大挙昇進
忠誠度高め 反対勢力 狙い打ち捜査 一糸不乱 指揮
ファン・ジュンボム記者,ソク・ジンファン記者,ソン・ホジン記者
李明博大統領が当選者時期だった2008年初め、大統領職引継ぎ委員会の実務陣では大検察庁中央捜査部とソウル中央地検特捜部・金融租税調査部などを統合し広域特別捜査庁(仮称)を作る方案が推進された。肥大し重複する組織を縮小し捜査効率性を高めようとの趣旨だった。だが、この法案はついに日の目を見られず廃棄された。業務引継ぎ委員会に参加したある要人は22日「当時検察で‘中央捜査部を廃止しようとしている’として強く反発し、上でも何の話もなくうやむやになってしまった」と話した。
顧みれば2年前のこの場面は李明博政権と検察の今後の関係を予告したも同然だ。盧武鉉前大統領が初めから‘検察改革’を前面に掲げ、絶えず検察と緊張関係を維持したのに比べ、イ大統領は検察を刺激せずに統治の‘下手人’として活用する‘実用主義’を選んだ。
実際にイ大統領は金泳三・金大中・盧武鉉など前職大統領らが話題とした‘検察改革’を口にしたことがない。代わりに‘法秩序確立’と‘法と原則’を前に掲げた。昨年12月にはハン・ミョンスク前総理に対する狙い打ち捜査論議が起き、イ大統領は「動揺することなく徹底的に捜査してくれ」と検察を後押しした。盧武鉉前大統領が当選直後「検察を強力に改革する」と明らかにした後、カン・グムシル弁護士を法務部長官に起用し中央捜査部の廃止と高位公職者非理調査処(高非処)新設などを試みたことと対比される。
李明博政府は検察改革を無視したまま人事など古典的な手段を通じて隠密に検察を掌握した。ある検察幹部は「検察も公務員だが公務員にとって一番弱いのが人事」として「李明博政府はBBK捜査検事を大挙昇進させることにより‘忠誠を尽くせ,そうすれば配慮する’ということをはっきりと示した」と話した。彼は「特に検事長昇進を目前に置いている人々であるほど人事に弱くならざるをえない」として「このような李明博式線引きを見て下の検事たちが何を見習うか」と反問した。
彼だけではない。民政首席等を通じた検察に対する直接的な干渉もまた復活した。最近、無罪判決が下された<文化放送>‘PD手帳’捜査の場合が大統領府の執拗な検察圧迫の代表的な事例だ。ある検察関係者は「当時イム・チェジン検察総長はPD手帳捜査と関連して、農林水産食品部側で告訴を取り下げ、検察は公訴権がないことと結論を下し終えることを願った」とし「だが大統領府側があまりにも頑強で、捜査を継続推進するほかはなかった事情があった」と伝えた。この関係者は「政府・与党側ではろうそく集会の時、検察の役割があまりに少ないと批判し、後日にはろうそく集会の時に連行された人々の内、拘束者数があまりに少ないと圧迫がきた」とし「500人連行された時、検察側では拘束者を最小化しろとの指針を下し、辛うじて30人程度を拘束する線で終えた」と説明した。
チョン・ヨンジュ前<韓国放送>社長捜査の時も、当時検察総長が高等検察庁長らに意見を聞き事件処理方向を簡単に決められないと、大統領府と与党側が検察首脳部を荒々しく非難したという。前職検察高位幹部は「当時湖南出身の高等検察庁長らが多かったが、そのような懸案をなぜ湖南出身らに問い時間がかかるのかという不満が伝えられたと理解している」と話した。
参加政府時に法務部長官を務めたチョン・ジョンベ民主党議員も「李明博大統領府で法務長官と検察総長の先輩期数を民政首席に座らせることにより、法務部と検察が大統領府直轄体制に入ったようだ」とし「ロウソクのあかり以後、法務部と検察がMB(イ大統領)権力の維持と政局運営の核心に位置している」と話した。
検察出身のある弁護士は「検察を権力の懐中で扱う李明博政府の態度は、瞬間的には便利かも知れないが後で自身が‘政治検察’に当てられるブーメランとして戻ってくるだろう」と話した。
ファン・ジュンボム,ソク・ジンファン,ソン・ホジン記者jaybee@hani.co.kr
原文: 訳J.S