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「K防疫は時効…コロナ損失補償法の制定を」韓国国会質疑で追及

登録:2021-04-20 10:04 修正:2021-04-23 10:38
国会の対政府質問 
チョン・セギュン首相の辞任でホン・ナムギ副首相が職務代行 
「韓米首脳会談、ワクチン確保の力量が試される」と圧力
「国民の力」のクァク・サンド議員が、19日に国会で開かれた政治・外交・統一・安保分野の対政府質問でパク・ポムゲ法務部長官に質問している=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 19日に国会で開かれた政治・外交・統一・安保分野の対政府質問では、新型コロナウイルスの状況打開のための安定したワクチン供給と損失補償法の制定が注文された。先週末の内閣改造とともに辞任したチョン・セギュン前首相の名も繰り返しあがった。野党「国民の力」の議員は、チョン前首相が予想より早い離任式を行った後、この日の対政府質問に出席しなかったことについて「国会を無視した処置」だとし、大統領選候補者であるチョン前首相に正面から狙いを定めた。

国民の力「ワクチン確保の力量が試される」シム議員「K防疫は時効迎えた」

 新型コロナの拡散傾向により、野党の攻勢の焦点はこの日も政府のワクチン供給問題だった。質問者として立った国民の力のチョン・ジンソク議員は、ホン・ナムギ首相職務代行に「(16日の)米日首脳会談の成果が十分なワクチン確保につながった。来月、韓米首脳会談が開かれることでワクチン(確保の)の力量が試される」とし「大統領が日本の首相より成果を得られなければ、国民の失望は大きいのではないか」と憂慮を示した。これに対してホン副首相は「韓国政府もワクチン確保のため外交的に総力を傾けている」とし「政府としては1億2500万回の供給計画があり、上半期に1200万人にワクチン供給が可能だと見ている。今年11月に集団免疫をつくるとの目標を立てたが、対外的環境は厳しいものの、最大限繰り上げる。政府を信じてほしい」と答えた。

 正義党のシム・サンジョン議員は「アストラゼネカ(のワクチン)は韓国が委託生産するものだ。3000万人分を手段と方法を選ばず確保すべきだ。アストラゼネカに対する不信が強ければ国務委員、国会議員が全員接種し、不信を解消しなければならない」と述べ、積極的なワクチン供給および接種政策を提案した。ホン副首相はこれに対し、「4月に300万人、上半期に1200万人が接種を受けるのに最大限支障がないようにする」とし「できるだけ前倒しし、様々な外交的努力を含めて(ワクチン確保の努力を)している」と答えた。

 シム議員は小商工人や自営業者のための対策が急がれると強調した。「K防疫は時効を迎えていると思う。小商工人、自営業者たちは遺書を書いて暮らすような状況だ。一方的な犠牲によるK防疫は持続可能ではない。防疫ではなくワクチン接種を急ぎ、コロナを根絶しなければならない」と述べた。さらに、4月の国会でコロナ損失補償法の制定を終えなければならないと強調した。

 ホン副首相は「国会と政府が膝を突き合わせて協議している。速やかに立法化すべきだという意見に同意する」と述べた。しかしその後、損失補償法の遡及適用の必要性を主張し「正当な補償をしなければならない」という共に民主党のミン・ビョンドク議員の発言に対しては「遡及して受け取れる人と受け取れない人のバランスの問題もある。万が一設計を誤ったら、深刻な社会的対立も起こり得るのではないかと思う」とし、重ねて反対の立場を明らかにした。

野「チョン前首相の退任の姿勢は遺憾」vs与「ユン前総長、ライム事件の捜査指示したのか」

 首相を辞任して大統領選挙の準備に入ったチョン前首相の動きを批判する声も出ている。チョン・ジンソク議員は「チョン前首相の退任の姿勢は遺憾だ。ワクチン大乱など危機的状況なのに、後任の首相承認手続きが始まる前に急いで去る理由があったのか」と反発した。この日対政府質問が予定されていたにもかかわらず、チョン前首相が16日の文在寅(ムン・ジェイン)政権の新内閣発表直後に退任式を行い、ホン副首相が職務代行として出席したことを指摘したのだ。チョン議員はさらに、先月チョン前首相がソウル市汝矣島の国会議事堂向かいのビルの200坪の二階を賃貸契約したと主張し、「在職期間中に汝矣島の一等地に大統領選挙陣営の事務所を設けたが、非常に非正常的な姿勢」だと攻撃した。

 国民の力のクァク・サンド議員はホン副首相に「チョン前首相は4月7日の補欠選挙の責任を取って辞任したのか、それとも大統領選挙に出馬するために退いたのか」と問うた。ホン副首相は「(チョン前首相の退任理由は)予断で申し上げるのは難しい」と答えた。

 一方、与党は、野党陣営の大統領候補1位であるユン・ソクヨル前検察総長が、複数の検事が接待を受けた事実が明らかになったライム事件の捜査の結果に対して謝罪しなかったことを批判した。共に民主党のキム・ヨンホ議員は「当時、ユン前総長は国政監査で(酒の接待などのロビーを受けたという疑惑が提起された検事について)『結果が出たら必要な措置を取り、根本的な改善策を提示する』と述べた。ユン前総長辞任前までにまともに捜査指示をしたのか」と、パク・ポムゲ法務部長官に質問した。パク長官は「辞職前でも国政監査で約束したように少なくとも謝罪するのが適切だったのではないかと思う。長官として非常に遺憾だ」と答えた。

 クァク・サンド議員は「グローバル半導体戦争」を理由として、この日の対政府質問でサムスン電子のイ・ジェヨン副会長の釈放も主張した。クァク議員は「イ副会長が収監中だが、このままで半導体戦争に乗り出せると思うか」と質問すると、パク長官は「(仮釈放・赦免は)検討したことがない。大統領が半導体と関連した判断と政策的方向性を述べたこととは(別途に)イ副会長の仮釈放・赦免問題は大統領が特別な指示をしない以上、まだ検討できない」と強調した。ホン副首相も「最近、経済回復に関する意見聴取のための懇談会で(イ・ジェヨン副会長の赦免についての)建議があった。私が決める問題ではないため、関係機関に伝えた」とだけ明らかにした。

キム・ミナ、ペ・ジヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/991665.html韓国語原文入力:2021-04-20 02:43
訳C.M

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