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次期駐日大使に“日本通”のカン・チャンイル氏…大統領府「関係改善を期待」

登録:2020-11-24 04:54 修正:2020-11-25 16:54
カン・チャンイル次期駐日韓国大使=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は23日、次期駐日大使に共に民主党の議員を務めたカン・チャンイル韓日議員連盟名誉会長を内定した。教授出身の日本専門家で、外交官経験が一度もない非現職の政治家を主要国の大使に指名したのは、強制徴用被害者への賠償問題などが絡んでいる両国の関係を政治的に解決しようとする大統領の意向が反映されたというのが大統領府の説明だ。

 大統領府のカン・ミンソク報道官はこの日の会見で「(カン氏が)日本の菅内閣の発足をむかえ、日本に関する専門性と経験、長年築いてきた高官級ネットワークを基に、閉塞した韓日関係のこじれをほどき、未来志向的な両国関係に進む契機を設けると期待する」と述べた。

 カン氏は済州(チェジュ)出身で、日本の東京大学で修士・博士の学位を取得した後、韓国の大学で日本社会と韓日関係を研究し、長年の日本生活により日本語が流暢だ。第17代総選挙の時に済州甲で当選し政界入りした後、連続4回当選した。民主党の前身である新政治民主連合時代には、アン・チョルス議員と対立した当時の文在寅代表に代表職辞任を要求した「非文在寅強硬派」に属した。

 そのような彼を文大統領が主要国の大使に抜擢したのは、日本に対する深い理解度と強い現地ネットワーク、政治家特有の柔軟な政治力が、閉塞した両国関係の突破口を用意するのに役立つという期待が作用したものとみられる。大統領府高官は「日本に菅内閣が発足したことに合わせ、関係改善のための様々な試みが必要だった」と述べた。正統外務官僚である前任のナム・グァンピョ大使は、安倍内閣体制の1年6カ月在任した。

 これに先立ち、カン氏も党内での発言やメディアとのインタビューなどで、日本との柔軟な交渉の必要性に言及したことがある。昨年7月、日本の経済報復への対応措置を論議するために開かれた民主党議員総会では、「原則と名分のみを主張せず、政治的に解決していかなければならなかったのに、被害者団体と対話をして意見を取りまとめる間に(政治的解決が可能な)時期が過ぎてしまった」と発言し、当時のイ・へチャン代表に制止されたこともあった。5月の共同通信のインタビューでは、「(韓日関係)打開の方法として、韓国政府が先に(強制徴用の被害者に)現金を支給した後、(時間を置いて)日本に(支払いを)要求する方法もある」と述べ、9月にCBSラジオとのインタビューでは「菅首相は実用的であるため、壁にぶつかれば変わる可能性がある」という観測を出したりした。

イ・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/971125.html韓国語原文入力:2020-11-24 02:42
訳M.S

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