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エイブラムス司令官「在韓米軍の撤退は根拠のない主張」

登録:2020-07-02 06:15 修正:2020-07-02 08:21
韓米同盟フォーラムの招請講演で明らかに 
「戦区級演習、連合防衛に必須」
ロバート・エイブラムス韓米連合司令官とチョン・ギョンドゥ国防部長官が今月1日、韓米同盟フォーラムの招請講演会場で会い、挨拶を交わしている=国防部提供//ハンギョレ新聞社

 ロバート・エイブラムス韓米連合司令官兼在韓米軍司令官は1日、最近の在韓米軍撤退論について、「全く根拠のない主張だ」と一蹴した。

 エイブラムス司令官は同日、「韓米同盟フォーラム」の招請講演で、最近の在独米軍削減方針を受け、韓国でも似たような事態が起こるのではないか懸念されていることに対する意見を尋ねられ、「米国は依然として共同の価値と戦場の惨禍の中で作られた韓国との絆と韓米同盟の意志を持っている」とし、「そうした疑惑そのものが全く根拠のない主張だ。米国は依然として任務と韓国の防衛への意志を持っている」と答えた。

 最近、外信の報道で米国が在独米軍削減を進めていることが明らかになり、韓国国内の一部で在韓米軍も削減されるのではないかという見通しが示されている。特に、ドナルド・トランプ大統領が韓米防衛費分担金の増額に向け、韓国に圧力を加えるため、在韓米軍削減を進める可能性もあると見られている。エイブラムス司令官の同日の答弁は、これを否定するものといえる。

 エイブラムス司令官は、戦時作戦統制権(戦作権)の移管について、「米国は最終的に連合軍司令部と韓国の連合防衛を韓国軍大将が率いる計画を成功させるのに固い意志を持っている」と述べた。

 また、「戦作権の移管にかなりの進展があった。2019年の1年間だけで、過去3年間行われたことよりも戦作権の移管に向けた評価において多くの進展があった」とし、「韓米司令部の関係を整理し定義する戦略文書に両国が合意するなど、戦作権の移管過程で非常に重要な里程標を作った」と評価した。さらに、統制権移管の条件を「完全に満たすには、まだやるべきことが残っている。韓国側が条件を満たすために充実した準備をしていると確信している」と付け加えた。

 北朝鮮の核・ミサイルの脅威については、「パトリオットミサイルと高高度防衛ミサイル(THAAD)、イージス艦のような多層的弾道ミサイル防御」の重要性を指摘し、「北朝鮮のミサイル脅威が進化し、多角化することから、現在あるすべての資産を統合すること自体が非常に重要である点を強調したい」と述べた。また、「戦区級韓米合同軍事演習は連合防衛態勢の維持に欠かせない」として、大規模な合同軍事演習の必要性も強調した。「戦区級演習」とは、朝鮮半島全域を作戦範囲に入れた大規模な演習を意味する。

 韓米同盟フォーラムは、韓米同盟財団(会長=チョン・スンジョ元合同参謀議長)主催で国内外の著名人を招いて講演を行うものだ。

パク・ビョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/951780.html韓国語原文入力:20-07-011 17:02
訳H.J

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