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新型コロナに立ち向かう小さくも大きな分かち合い…社会的弱者の美しい連帯

登録:2020-03-17 01:37 修正:2020-03-17 07:51
釜山、ソウル…義援金、マスクなど真心寄せ合う 
全州では脱北民がマスク寄付
今月12日に匿名の寄付者が残していった手書きの手紙=ソウル市恩平区役所提供//ハンギョレ新聞社

 移住労働者や脱北民、高齢者など、厳しい境遇に置かれている人々が、むしろ新型コロナウイルス感染症(COVID-19)克服のための寄付や分かち合い活動に積極的に取り組んでいる。社会的弱者の「美しい連帯」がCOVID-19に対する免疫力を育んでいる。

 ソウル恩平(ウンピョン)区役所の話によると、今月12日午後2時30分ごろ、仏光2洞(プルグァンイドン)住民センターに1人の高齢者が入ってきた。その高齢者は社会福祉チームの職員に「少ないかも知れないが、食事を減らして2千ウォン、3千ウォンずつ貯めた金だから、コロナ克服のために使ってほしい」と声をかけ、74万3000ウォン(約6万4300円)が入った封筒を差し出した。住民センターの公務員は何度も身元を聞いたが、その高齢者は住民センターを足早に後にした。住民センターの関係者は「そのお年寄りは『面倒だから何も聞くな』と言って、お金を渡した後に帰って行った」と語る。

 高齢者が残していった手紙には「何も聞かず何も問わず、コロナに使ってほしい。裕福な人は(人にとっては)大した額ではないだろうが、私たち(のように)貧しい人間は(人間にとっては)大金なので、厳しく大変な医者の先生と気の毒な年寄りのために使ってほしい」と記されていた。住民センターと住民自治会は16日から1週間、職員と住民を対象に義援金を集め、老人の寄付金を加えて社会的脆弱階層のために使用する予定だ。

 全羅北道群山市(クンサンシ)に住むあるお年寄りも、義援金300万ウォン(約26万円)が入った封筒とマスク40枚を米星洞(ミソンドン)住民センターに贈った。封筒の中には「今まで助けてくれたことに感謝するとともに、コロナで苦労している医療陣に感謝する」という内容の手紙が入っていた。

釜山の移住民らが新型コロナ最大の被害地域である大邱を応援している=釜山移住民フォーラム提供//ハンギョレ新聞社

 釜山(プサン)の移住民たちも、感染症の最大の被害地域である大邱(テグ)を助けるために真心を寄せ合った。釜山の移住労働者、移住女性、移住民活動家、移住民共同体で結成された「釜山移住民フォーラム」は、6日から12日まで地域の移住民を対象に、大邱の社会的弱者と医療陣の支援のための緊急募金活動を行った。非正規の英語講師として働くフィリピン国籍の移住民たちは、COVID-19の拡散により学校や塾が閉校し、生計が厳しくなったにもかかわらず、積極的に寄付に応じた。人権団体で未払い賃金の相談をしていたある移住民も、募金の知らせを聞いて快く義援金を寄付した。健康保険に加入できず、公的マスクが買えない未登録移住民たちも協力した。このように個人や共同体の70人あまりが寄せた524万ウォン(約45万3000円)の義援金は、15日に大韓赤十字社大邱支社に渡された。移住民らは募金額が少ないことを申し訳なく思っているという。釜山移住民フォーラムの関係者は「彼らは国籍と地域、嫌悪と差別を超えて、最も困難な場所に最も切実な支援を行うための皆の努力に、自分も力を貸すことができることを喜んでいる」と語った。

全羅北道群山のある一人暮らしの高齢者が、自分の貯蓄300万ウォンと節約しておいたマスク40枚を匿名で寄付した=群山市提供//ハンギョレ新聞社

 脱北民によるマスク寄付もあった。全羅北道の全州徳津(チョンジュ・トクチン)警察署の話によると、最近ある50代の脱北民が自らマスクを200枚ほど作り、マスクの購入が困難な地元の脱北民に分けてほしいとして警察署に寄付した。ミシンで服を直して生計を立てているというこの脱北民は、COVID-19の影響で仕事が減るなどして生計が苦しいという。しかしこの脱北民は、COVID-19事態が収まるまで布マスクを作り続けるという考えを警察に伝えている。

キム・ヨンドン、パク・イムグン、ソ・ヘミ記者

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/932771.html韓国語原文入力:2020-03-1616:27
訳D.K

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