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現代重工業、株主総会場を急遽変更して法人分割を可決

登録:2019-06-01 02:51 修正:2019-06-01 07:10
ハンマウム会館から蔚山大学に時間・場所を変更して強行 
現代重工業労組、株主総会無効宣言…「法的闘争に乗り出す」
5月31日、ハンマウム会館への進入路の入口で、法人分割に関する株主総会をめぐり現代重工業労使が対峙している=シン・ドンミョン記者//ハンギョレ新聞社

 現代重工業が先月31日、労組の阻止を避け、急遽場所を変更して株主総会を開き、法人分割の案件を可決させた。労組は5日間の株主総会場占拠を解除し、「重大な手続きを違反した株主総会と会社分割は無効」だとして、法的対応に乗り出す意思を明らかにした。

 現代重工業は31日午前10時、法人分割の承認に向けた臨時株主総会を開く予定だった蔚山東区田下洞(チョンハドン)ハンマウム会館が、労組の占拠により株主らの入場が難しくなったことを受け、株主総会の時間と場所を午前11時10分、南区無去洞(ムゴドン)の蔚山大学体育館に変更し、株主総会の開催を強行した。現代重工業は株主総会開会宣言の直後、10分足らずで分割計画書承認など2つの案件を可決処理した。現代重工業は「総株式数の72.2%の5107万4006株が出席し、出席株式数の99.9%の5101万3145株が分割計画書に賛成した」と発表した。会社分割は出席株式数の3分の2以上の賛成が必要な特別議決事案だ。株主総会の承認に基づき、現代重工業は6月3日に分割登記を終え、中間持株会社の「韓国造船海洋」と事業会社の「現代重工業」の両社に分けられる。現代重工業は来月、調査が終わり次第、公正取引委員会(公取委)に大宇造船海洋の買収に向けた企業結合申告書を提出する計画だ。

 これに先立ち、現代重工業友好株主と株主総会の準備要員、秩序維持要員など約500人は、午前7時45分に最初の株主総会場のハンマウム会館の進入路の入口から総会会場に入ろうとし、会場の内外を占拠した労組組合員2000人(警察推算)に塞がれ対峙状態が続いた。会社側は労組の阻止でハンマウム会館では株主総会の開催が難しいと判断し、10時30分に現場で株主らに株主総会の時間と場所の変更を案内した。会社側は会社近くの現代ホテルの前からバスを使って会社に友好的な株主たちを蔚山大学体育館に移動させ、株主総会を強行した。遅れて総会会場の変更を知った一部の組合員が、バイクに乗って蔚山大学に移動したが、株主総会を阻止することはできなかった。

 現代重工業の労組は今月27日から5日間続けたハンマウム会館の占拠を同日午後から解除した。株主総会会場の変更で物理的な衝突は避けられたが、民主労総と現代重工業労組は株主総会の無効を宣言し、法的対応を予告した。労組側は「自社株組合を通じて約3%の株式を保有した現代重工業労働者は、会社分割によって雇用関係や労組活動に深刻な打撃を受けざるを得ないにもかかわらず、株主総会で意見表明はおろか、出席すらできなかった。株主らの自由な出席すら保障されなかった株主総会は違法であり、可決された案件も無効だ。これから全面的な株主総会の無効化に向けた連帯闘争に乗り出す」と明らかにした。

 現代重工業は「株主総会場所の変更は適法な手続きと判断によって行われており、法を犯したのは会社ではなく、株主総会会場を占拠した労組だ」と反論した。現代側は「裁判所が選任した株主総会検査員(弁護士)が、ハンマウム会館で株主総会の開催が不可能だと判断し、場所の移動を決めた」と明らかにした。さらに「今回の株主総会で物的分割が終わっただけに、雇用の安定や団体交渉の継承など、役員や社員と約束した部分をそのまま履行する」とし、「また、分割過程で地域社会に生じた一部の誤解の払拭に努める」と付け加えた。

蔚山/シン・ドンミョン、チェ・ハヤン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/896166.html韓国語原文入力:2019-05-31 19:07
訳H.J

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