原文入力:2009-10-17午前10:39:19
堰で塞ぐ4大河川と‘正反対’
イ大統領が紹介した事業モデル 分かってみれば
堆積物積もり水質悪くなるや3年前に堰撤去
専門家たち“4大河川 生態系破壊される…再検討を”
キム・グァンス記者
去る6月イ・ミョンバク大統領がラジオ演説で4大河川再生事業のモデルとして紹介した太和江の事例は、4大河川事業とは正反対になる事業だったという専門家たちの分析が出てきた。専門家たちは太和江の場合、堰をなくして浚渫を最小化することにより水質が改善され生態系がよみがえったが、4大河川事業は堰を16ヶも新しく作り6mまで浚渫することにより水質を悪化させ生態系を破壊すると指摘した。
イ・ミョンバク大統領は去る6月29日18次ラジオ演説で「完全に死んだ太和江を浚渫し水を豊富にして環境親和的に川を整備したので、今は蔚山のとても大切な宝物になりました。 … 4大河川再生もまさにそのような目的です」と話した。イ大統領の発言が出てきて、国土海洋部は太和江を4大河川再生事業のモデルとして紹介することに熱を上げている。
これと関連して、16日大韓河川学会(名誉会長 キム・ジョンウク)と2400人余りの教授が参加する運河反対全国教授会(共同代表 ナ・ガンチェなど5人)は資料を出し「太和江事業は4大河川事業とは全く違い、むしろ反対の内容」とイ大統領の主張に正面から反論した。イ・ウォンヨン水原大教授は「太和江はあったボーを無くしたことにより水質を改善したが、4大河川事業はなかった堰を新たに16ヶも作り水質を悪化させるだろう」と指摘した。
実際に太和江は1987年鳴村橋の下に長さ600m,幅0.6m,高さ1mの堰を作ったが、堆積物が積もり水質が悪くなるや2006年4月に完全に崩してしまった。しかし4大河川事業は水を確保しようとする目的でそれまで無かった堰を計16ヶも新しく作ることにした。
浚渫方法も太和江と4大河川事業は全く違う。太和江は水質を改善するために汚染された堆積層を50㎝程度だけ取り出した。当時、過度な浚渫がむしろ水質を悪化させ生態系を破壊するという環境団体の意見を受け入れたのだ。反面、4大河川は水量を増やすために川底を6mの深さに掘りおこす。この過程でばく大な量の砂と土,砂利が消えるだけでなく、川底の生態系が破壊されると予想される。
事業費の使用内訳も大きく異なる。太和江は水質を改善することに最も多く投資した。1995~2007年太和江事業に投入された2324億ウォンの内、1757億ウォン(75.6%)が下水処理場,下水管など環境基礎施設を作ることに使われた。この結果、4~5等級だった水質が事業後1~2等級に改善された。反面、4大河川事業は総額22兆2000億ウォンの事業費の内、3兆9000億ウォン(17.5%)だけが水質改善に使われる。
イ・ウォンヨン教授は「太和江と4大河川は正反対の性格の事業なのに、イ大統領はこの事業をゴリ押しするために太和江の事例を悪用している」として「本当に川を生かそうとするなら現在の事業計画を全面再検討しなければならない」と話した。
蔚山/キム・グァンス記者kskim@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/382422.html 訳J.S