原文入力:2009-10-12午後11:08:58
市民団体, ソウル市資料分析
現在利用客 1日37人…2012年 2万人予測
西江大橋など一部橋脚なくし車両安全 威嚇
ソンチェ・ギョンファ記者
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4大河川事業の一つとしてソウル市が推進中の漢江運河の水上交通手段需要予測がでたらめに膨らませたものであることが明らかになった。また漢江運河の造成により漢江を運航する船舶はもちろん、漢江橋を渡る車両の安全までが脅威を受けるかねないという指摘も出された。
漢江運河白紙化ソウル行動(ソウル行動)はソウル市がキム・ユジョン議員(民主党)に提出した‘西海連結 舟運基盤造成基本設計’報告書とこれを分析した結果を12日公開し、「4大河川事業の一部であるソウル,漢江運河計画の水上タクシーなど交通手段需要予測がでたらめに作成された」と明らかにした。
ソウル市が作成した‘西海連結舟運基盤造成基本設計’を仔細に見ると、2009年現在水上タクシーを交通手段として利用する人は一日当たり115人に過ぎないが、4大河川事業が完了する2012年には一日2万513人で178倍に急増すると予想した。2012年以後には2031年まで2万人台を維持すると見通した。ソウル市はまた現在5000ウォンである水上タクシー基本料金を陸上のタクシーより700ウォン安い1700ウォンと仮定し、水上交通から別の交通への乗り換え時間も6分と短く計算するなど需要調査が現実とは距離が遠い仮定に基づいている。
実際にソウル市が漢江周辺を通行する市民1000人を対象に需要を調査した‘施設条件にともなう水上大衆交通に対する選好指向’基本設計報告書によれば‘陸上大衆交通との連係システムを構築した場合’質問対象者の90%が水上大衆交通に友好的な反応を示したとされている。また漢江の川辺に便宜施設・慰安施設が備わっている場合は88.9%,漢江の川辺に明洞・新村などのような商業施設が備わっている場合89%が友好的な回答をしたことが分かった。
ソウル行動は「需要予測過程で‘漢江の川辺に明洞や新村のような商業施設を構築した場合’等、実現がきわめて難しい状況を仮定し市民に質問をしたもので実際需要につながる可能性も非常に低い」と指摘した。
ソウル市は2006年にも‘漢江水上利用活性化方案研究報告書’を通じて水上交通を導入すれば観光と通勤利用を併せ一日平均1万9500人が水上タクシーを利用するという予測調査を出した。当時、事業者はこの予測の5%にあたる一日970人と需要を予測したが、2009年の水上タクシー利用者はソウル市予測分の0.6%に過ぎない一日平均115人(出退勤利用37人)に止まっている。これにより水上タクシー会社は大きな赤字を出している。
これに対してシン・ヨンチョル漢江事業本部水上計画課舟運チーム長は「住民選好度調査等を通じて利用客の増加を予測した」と話した。
この他にソウル行動は漢江橋周辺の浚渫等による事故の恐れも深刻だと指摘した。ヨム・ヒョンチョル ソウル環境運動連合運営委員長は「ソウル市が船舶航路を確保するために堂山鉄橋,西江大橋,麻浦大橋,元暁大橋の橋脚周辺を浚渫し一部橋脚をなくそうとしているが、その場合には船舶安全だけでなくこの橋を通過する車両の安全まで威嚇しかねない」と主張した。
ソンチェ・ギョンファ記者khsong@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/381498.html 訳J.S