いっときはアジアの民主化運動の象徴と崇められたアウン・サン・スー・チー氏が、光州(クァンジュ)人権賞の受賞を撤回される不名誉を被ることになった。光州広域市もアウン・サン・スー・チー氏の光州名誉市民証の取消しを検討している。
5・18記念財団は18日、ミャンマーの少数民族であるロヒンギャ族の虐殺を傍観している点などを理由に、アウン・サン・スー・チー氏に授与した光州人権賞を撤回したと明らかにした。5・18記念財団は「アウン・サン・スー・チー氏のロヒンギャ族に対する人権蹂躙と非人道的な傍観は、民主人権の旗印を鮮明にしている光州人権賞の精神に真っ向から反する行為」だと明らかにした。5・18記念財団は2017年9月から光州人権賞受賞者と財団の名で糾弾声明書を発表している。5・18記念財団関係者は「1年あまり前からアウン・サン・スー・チー氏とビルマ外務省および国務省長官、最高裁判所長官に抗議書信を送り、ロヒンギャ族迫害を止めるようを求めたが、アウン・サン・スー・チー氏は一貫して沈黙した」と説明した。
これに先立ち、5・18記念財団は2004年、ミャンマーの民主化運動に貢献した功労を高く評価し、同氏を光州人権賞の受賞者に選定している。同氏は2013年には光州広域市の招請で光州を訪れ、光州名誉市民証も受け取った。光州広域市もこの日「アウン・サン・スー・チー氏に対する国際世論の収れん手続きを終えて市の方針が立てば、市議会に光州名誉市民証の取消同意を要請して取り消す可能性がある」と述べた。
アウン・サン・スー・チー氏は1988年以降、ミャンマーの民主化運動の求心として活動し、1991年にノーベル平和賞を受賞するなどアジアの民主化運動の象徴に浮上したが、2016年4月の総選挙の勝利でミャンマー政府の実質的な指導者になった後、ミャンマー政府の人権侵害行為を傍観したり、積極的に関与したという批判を受けている。