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金剛山へ行く道 また別の‘壁’積み上げるのか

原文入力:2009-10-08午前07:21:58
政府, 3大条件に加え、観光資金の使途‘透明化’推進
現物支給など検討…“北核-金剛山 別個”方針に反する

ソン・ウォンジェ記者

政府が金剛山観光代価の核開発転用疑惑を遮断するという名分を掲げ、観光代価をドルで北韓に支払い北側がこれを適宜使うという既存方式を変更し、使途の透明性を高める方案を推進していることが明らかになった。政府は特に金剛山観光再開の3大前提条件(金剛山)観光客襲撃死亡事件の真相究明と再発防止,観光客身辺安全保障)が解決されても、観光代価の透明性が明らかに確保されるまでは観光を再開できないという方針を立て、今後この問題が観光再開にもう一つの障害物として浮上しかねないという観測が出ている。

政府核心当局者は7日「金剛山観光再開の3大条件が満たされたとしても直ちにこれまでのように観光代価名目のドルが北にそっくり現金で入る方式での観光を再開することはないだろう」と話した。また別の政府当局者も「北韓が観光代価を核開発に転用した疑惑が解けない状況で、既存の代価支払い方式を維持したまま観光を再開することは難しい」として「これから北韓との協議を通じ観光代価の透明性を確保する方案が用意されれば観光も再び行うことができるだろう」と話した。

政府のこういう態度はイ・ミョンバク大統領が去る7月7日<ユーロニュース>と行ったインタビューで‘去る10年間の莫大な対北韓支援が北韓の核武装に利用されたという疑惑がある’とした発言の延長線上にある。政府当局者は「観光客が金剛山に行き使うすべての現金の対北韓流入を遮断することはできないだろうが、少なくとも観光代価だけは透明性を確保しなければならないという判断」と話した。金剛山観光事業者の現代峨山は昨年7月の観光中断以前まで観光客一人につき日帰り30ドル,1泊2日48ドル,2泊3日80ドルずつ、毎年概略1500万ドル内外の観光代価を北側に支払ってきた。

観光代価の転用防止方案として観光代価を現金でなく穀物や砂糖などの現物で支給したり、北側が特定の非軍事的用途の物資輸入のための決済に限りドルを振り替えすることができるように制限する‘エスクロー’アカウントを開設し代価を送金する方案などが検討されていると知られた。

しかし、これについては国際慣例に外れるという批判と共に、政府が金剛山観光再開の‘3大条件’に加え、もう一つの遮断壁を積みあげることにならないかという批判が出ている。先立ってホン・ヤンホ統一部次官が先月29日「北核問題と金剛山観光は互いに関連しない」として「(観光再開のための)我が政府の立場は3大条件であり変わるところはない」と明らかにしたことにももとる。ある対北韓経済協力専門家は「金剛山観光は国連の対北韓制裁と関係がない商業的取引なのに、核開発転用を阻むという政治的論理で取引方式を規制しようとするのは国際慣例と常識に外れる」として「北側は南側当局が金剛山観光中断を持続させ北を継続圧迫しようとする意図と受けとめる可能性が高い」と話した。

ソン・ウォンジェ記者wonje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/administration/380804.html 訳J.S