ソウル市が自転車専用高架道路「エコバイクライン」の設置を推進する。自動車道路とは分離して、自転車利用者の安全を確保し、車道に自転車用車道を設置する際にもたらされる自動車利用者の不便を減らすとの趣旨だ。しかし、自転車を既存の道路や都市から孤立させ、車両中心交通を強めるとも指摘されている。
ソウル市は今月12日から来月17日まで、新概念自転車道路構築のための「エコバイクライン・アイディア公募展」を開くと7日明らかにした。「エコバイクライン」は、地上空間上に浮かぶ形態の自転車専用道路で、地上に自転車専用高架道路を新たに設置したり、既存の高架構造物や橋梁の下や隣に自転車用車道を追加するものだ。高架道路の場合、道路の上や地上の鉄道駅、港、交差点の上に構築される。
受賞作に含まれたアイディアは、「エコバイクライン」構築のための基本計画に反映され、受賞作に選ばれれば最高600万ウォン(約60万円)の賞金が授与される。ソウル市関係者は「具体的な形態と関連しては決まっていない。市民・専門家の意見を集めた後、研究を経て基本計画を作成する予定」と話した。
自転車専用高架道路は、中国、英国、デンマーク、オランダなどですでに設置されたり計画されている。2014年デンマークのコペンハーゲン市は、港の上の空間を活用して自転車高架道路を延長し、長さ220メートルの「サイクルスネーク(Cycle Snake)」を建設した。英国のロンドン市は、駅と線路の上の空間を活用して長さ219キロメートル、幅15メートルの自転車高架道路「スカイサイクル(Sky Cycle)」を建設する計画だ。
だが、既存の車道の他に自転車専用道路を設置すれば、自転車の利用が萎縮して、車両中心交通が強化されるとの憂慮もある。メンモリユニオンのコン・ミヨン氏は「投入される予算に比べ効果が大きくなく、専用道路を利用すれば車道に隣接した建物へのアクセシビリティが下がる。既存の道路に一車線を自転車専用もしくは優先車道にすることが最も良い方法」と話した。