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韓半島情勢‘北核廃棄’交渉局面に

原文入力:2009-10-05午前08:19:06
中 温家宝総理 北韓訪問
1999年の‘ペリープロセス’と似た動き
“来年上半期 北-米首脳会談の可能性”分析も

カン・テホ記者

←北側の大地が眺められる京畿道,坡州市,烏頭山展望台を訪れた市民たちが4日午前、臨津江の対岸の黄海北道,開豊郡,冠山半島の黄金の田畑を望遠鏡で見ている。 坡州/キム・ポンギュ記者bong9@hani.co.kr

温家宝中国総理の北韓訪問は新たな韓半島非核化と平和プロセスの出発点になるものと見られる。1999年当時、ビル・クリントン米国大統領の特使としてウィリアム ペリー対北韓政策調整官が北韓を訪問し2000年6月に南北首脳会談,北-米首脳会談と北-日関係正常化で進行された‘ペリープロセス’に比肩される動きだ。

まず温家宝総理の北韓訪問は8月4日クリントン前大統領の北韓訪問、そして9月19日戴秉国中国国務委員の金正日委員長面談を通じて造成された北核交渉局面で行われた。この過程で米・中は7月末に戦略対話で北核など韓半島問題での戦略的協力関係を確認し、9月末に中国を訪問したジェームズ・スタインバーグ米国国務部副長官と戴秉国国務委員の両者協議など中国を仲裁とした北-米3者協議を進行させてきた。戴秉国-カン・ソクチュそして戴秉国-スタインバーグの3者対話チャンネルだ。

温家宝総理の北韓訪問はこういう協議を首脳次元に発展させる契機になるものと見られる。米・中は今回の協議を土台に11月中旬にシンガポール,アジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議を前後し中国を訪問するバラク・オバマ大統領と胡錦濤主席の首脳会談で北核の新しい解決法を提示する手続きを踏むものと見られる。したがって10月末と予想されるスチーブン・ボズワス米国対北韓政策特別代表の北韓訪問は6者会談首席代表というよりは99年のペリー調整官の北韓訪問に次ぐオバマ大統領特使としての比重を持つこととなるだろう。

こういう脈絡で見るならば去る9月20日、オバマ大統領がキム委員長が相当に健康な状態で北韓に対する統治権を依然として行使しているとした発言は首脳次元で金正日委員長と交渉するという意志を示したと見ることができる。同様にヒラリー・クリントン国務長官が9月15日北-米両者対話で北韓の非可逆的非核化措置に相応し米国が米-朝関係正常化,体制保障,国際社会の対北経済支援などを明らかにしたことは戴秉国が北韓を訪問した際に北韓に伝達した米国のメッセージであるわけだ。

イ・ミョンバク大統領が国連総会などで北核解決の解決法として提示した‘グランド バーゲン’(大妥結)は、最近の北韓の動きを制裁をまぬがれるための戦術的変化と見なした判断とも矛盾し、事前調整などの様々な側面で明確に問題があるという内容だったがこうした流れを読んで出てきたものだ。実際に9月18日米国政府の前・現職官吏と韓半島専門家たちが参加したジョーンズホプキンス国際大学院非公開会議では北-米首脳会談が早ければ来年上半期に開かれうるという意見が出てきた。漠然とした展望ではないわけだ。

今回の温家宝総理の訪問に対し北韓は<労働新聞> 3日付社説で「朝-中親善の歴史に新しい一頁を記録」することだと評価した。儀礼的な言及でもありうるが、金委員長が直接空港に迎えに出たことに見られるように中国の強化された役割に対する期待を含んでいる。温家宝総理は北韓訪問直後の9日、北京で鳩山由紀夫日本総理,イ・ミョンバク大統領と韓-中-日首脳会談を行う予定だ。北韓は北-米関係だけでなく北-日関係正常化で中国の役割に期待していると見なければならないだろう。すでに鳩山総理は国連総会演説で北-日平壌宣言を基礎に国交正常化を指向すると明らかにした。

韓半島情勢は北核廃棄の決断のための戦略的交渉局面に進んでいる。それでも政府は北の特使訪問を弔問使節面談次元に格下げさせたのに続き、離散家族対面も‘受動的’にのみ進行しただけで南北関係発展に対する明確な意志や動きを見せずにいる。

カン・テホ南北関係専門記者kankan1@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/380113.html 訳J.S