原文入力:2009-10-01午後06:38:10
国民関心事より大統領がしたい話だけをして
G20・改憲‘言葉のごちそう’…世宗市質問は最初から排除
‘オフレコ・取材制限’増え批判言論とインタビューは避ける
ファン・ジュンボム記者
去る30日イ・ミョンバク大統領の特別記者会見で政局最大懸案だった世宗市関連質問が排除されたことを契機に、大統領府がこの間見せてきた‘好みどおり’言論観が俎上に上がった。
イ大統領の今回の記者会見は‘したい話’だけをしようとする大統領府の一方通行式広報意識があらわれた代表的事例だ。大統領府は今回の記者会見を主要20ヶ国(G20)首脳会議韓国開催に焦点を合わせ、これを曇らせかねないその他懸案質問には極度に拒否感を示した。世宗市に対する大統領府の立場も確定していない状態で、大統領言及が出てくる場合は言論報道で主要20ヶ国首脳会議が後まわしにされることを憂慮したとのことが大統領府の説明だ。世宗市問題に対してはイ大統領の返答が苦しいという事情も作用したようだ。結局、1年3ヶ月ぶりにやっと開かれたイ大統領記者会見で‘国民が聞きたいこと’は敬遠され‘大統領がしたい話’だけがあふれることになった。
イ大統領が2週に一回ずつ行っているラジオ・インターネット演説も一方通行式だという指摘が多い。イ大統領が自身の声で直接国民に説明し疎通するというのがラジオ・インターネット演説の趣旨だが、国民が心配している争点に対しては言葉がなく主に政府政策の広報と政界批判などに当てられている。
反面、イ大統領は双方向疎通の機会である記者会見や国内言論インタビューには非常にケチくさい。イ大統領の記者会見は昨年の牛肉ろうそくデモの時の5月と6月に続き、去る30日まで就任1年7ヶ月間で計3回だけだ。ノ・ムヒョン前大統領は頻繁な記者会見と挑発的言動で論難になったがイ大統領は最初から国民の前に立つことさえ敬遠している。
イ大統領は言論インタビューも‘好みどおり’選んで行う。当選者時期の<東亜日報>を始め、就任後には<毎日経済><朝鮮日報><聯合ニュース>の順序でしたが、批判的言論とはインタビューを避けている。また国内報道機関とインタビューする度に外国報道機関との合同インタビュー形式を取った。国内特定報道機関とだけインタビューしているという負担を減らすことが出来。国際的な広報効果を得ることができるためだというのが大統領府の説明だ。反面、イ大統領は外国歴訪の度に‘世界に韓国を知らせる機会’という名分で外国言論インタビューや寄稿を活発に行ってきた。
大統領府はイ大統領の‘問題発言’に後からオフレコ要請をする場合も少なくない。昨年11月、イ大統領はロサンゼルス同胞懇談会で「今、株を買えば最小限1年内に金持ちになれると考える」と話したことがある。当時、株価暴落で経済危機感が高まっている現実で、論難を憂慮した大統領府は同行した記者らに「報道しないでくれ」と要請し物議をかもした。
記者らの取材活動を制限しようとする企図もある。大統領府は先月イ・ミョンバク大統領とパク・クネ前ハンナラ党代表との大統領府会合の時、放送・新聞のカメラはもちろん、新聞取材記者らの取材まで全面的に封じ込めた。大統領府出入り放送カメラ記者数を減らそうとする問題が主な背景だったが、イ大統領とパク前代表会合でややもするとぎこちない姿が言論に直接公開されるのを敬遠したためでもあったようだ。大統領府は最近2人の記者が出入りしている一部新聞社に「出入り記者を1人に減らしてくれ」と強く要求している。各報道機関が自律的に判断することを大統領府が圧迫しているのだ。去る8月末、組織改編で広報首席室を作りスポークスマンを2人置くなど広報組織と人材は拡大し実際の動きは反対に行っているという指摘が出ている。
ファン・ジュンボム記者jaybee@hani.co.kr
原文: 訳J.S