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「首席交渉人」文在寅、首脳会談で非核化の仲裁役を本格化するか

登録:2018-09-07 05:39 修正:2018-09-07 07:23
トランプ大統領「朝米代表する首席交渉人になってほしい」と要請 
文大統領「特使団の成果、期待以上」 
平壌会談で北朝鮮の非核化めぐる本格的に協議行われる見込み 
年内の終戦宣言構想も加速化する予定
文在寅大統領が今月6日午後、大統領府の与民館で開かれた平壌首脳会談準備委員会第1次会議に出席して発言している=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領の対北朝鮮特別使節団が「非核化実践の日程」など前向きな回答を持ち帰ったことで、18日から平壌(ピョンヤン)で開かれる第3回南北首脳会談における文大統領の“仲裁役”に関心が集まっている。ドナルド・トランプ米大統領は4日、文大統領との電話会談で「北朝鮮と米国を代表するチーフ・ネゴシエーター(首席交渉人・chief negotiator)の役割を果たしてほしい」として、対北朝鮮特使団に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長へのメッセージを伝えてくれることを要請したという。文大統領は第3回南北首脳会談の成果を基に、本格的に朝米間の「隙間を埋める」作業に乗り出す計画だ。

 文大統領は6日午後、イム・ジョンソク大統領秘書室長の主宰で開かれた第3回平壌南北首脳会談準備委員会の初会議で、「特使団の訪問は本当にうまく行った。期待よりはるかに良い成果」だと評価した。また、「南北首脳会談に大きく期待するようになっただけではなく、朝鮮半島の非核化とそれに向けた朝米対話も促進できるのではないかという期待感を抱くようになった」と述べた。

 前日、対北朝鮮特使団が北側と合意した第3回首脳会談の議題は、板門店(パンムンジョム)宣言の履行成果の点検および今後の推進方向▽朝鮮半島の恒久的平和定着と共同繁栄に向けた問題▽朝鮮半島の非核化に向けた実践的方案の協議などだ。特使団長を務めたチョン・ウィヨン大統領府国家安保室長は「北側も非核化問題を解決していく過程で、南側の役割により大きく期待しているようだ」とし、平壌首脳会談で「非核化の進展に向けた南北間の協力、具体的な案について踏み込んだ協議が行われることを期待する」と付け加えた。4・27板門店会談で「南と北は完全な非核化を通じて核のない朝鮮半島を実現するという共同の目標を確認」したことを基盤に、今回の会談では非核化に関する具体的な案を南北首脳が話し合うということだ。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は、前日の特使団との面会で、ドナルド・トランプ米大統領に対する信頼は変わらないとして、非核化に向けた積極的な処置を続けていく意志を表明した。文大統領が今回の首脳会談を通じて、朝米対話の再開に向けた北朝鮮の実質的非核化措置を引き出せるかが主な関心事だ。

 特に文大統領は、板門店会談で合意した「年内の終戦宣言」構想をさらに速度を上げて進めるものと見られる。文大統領は、終戦宣言を通じて朝米敵対関係の解消を“公式化”することが、朝鮮半島の平和定着の第一歩だと強調してきた。チョン・ウィヨン室長も同日の記者会見で「終戦宣言は政治的宣言であり、関連国間の信頼を築く第一段階というのが韓国政府の考えだ。北朝鮮もこれに共感している」と明らかにした。

 同日午後開かれた第3回南北首脳会談準備委員会には第1回会議同様、カン・ギョンファ外交部長官やソン・ヨンム国防部長官、ホン・ナムギ国務調整室長、ソ・フン国家情報院長、チョン・ウィヨン大統領府国家安保室長、チャン・ハソン政策室長が出席した。また、ト・ジョンファン文化体育観光部長官やキム・ヒョンミ国土交通部長官、キム・ジェヒョン山林庁長も加わった。板門店宣言で合意した鉄道・山林分野の協力を具体化する案を第3回首脳会談で議論する可能性に備えたものと見られる。

 これと共に、南北は18~20日、平壌で開かれる南北首脳会談に先立ち、来週初めに儀典・警護・通信・報道に関する高官級実務会談を板門店で開くことにした。同会談では文大統領と随行団の移動経路や随行人数、取材陣の規模、警護の方式などが話し合われる予定だ。

キム・ボヒョプ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/861036.html韓国語原文入力:2018-09-06 21:34
訳H.J

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