原文入力:2009-09-29午後11:42:21
←‘龍山惨事’で亡くなった故ハン・テソン氏の夫人シン・スクチャ氏が29日午後、ソウル,龍山区,漢江路2街の南一堂ビルで焼香所に置かれたろうそくを整理している。遺族たちはまだ亡者の葬儀も行えず、去る1月末のソル(旧正月)に続き、今回の秋夕(チュソク)にも祭祀を行えなくなった。キム・ミョンジン記者littleprince@hani.co.kr
皆が‘故郷’と‘家族’と中秋の豊穣を語るこの時期、度々重くなる気を引き締めてすごさなければなければならない人々がいる。‘龍山惨事’で家族を失った人々、夫を監獄に送った‘双龍車解雇者’家族たち、そして足掛け3年路上テント座り込みを続ける大学時間講師たち。周辺がガランと空く秋夕はこれらの人々には何時にもまして寂しく手に負えない期間だ。
龍山惨事の遺族たち
正月に続き秋夕にも
家族を失った現場を離れることもできず
その気持ちは言葉では表わせません
双龍車解雇者の家族
夫や同僚が閉じ込められて
故郷に行こうが行くまいが
心が重いですね
テント座り込みをしている時間講師夫妻
教員資格の回復を叫び
3年目の路上闘争
今年は私たちだけが残りました
■去る正月に続き…龍山惨事以後初めての秋夕をむかえる犠牲者の家族たちは祭祀の膳を用意することはできない。8ヶ月を超えた今も葬儀を行うことができず、名節もただ過ごさなければならない境遇になった。惨事直後の7日目に巡ってきた前のソル(旧正月 1月26日)は事故の衝撃で心の余裕がなかったが、まさか秋夕にも祭祀を執り行うことができなくなるとは想像もできなかったという。
29日に会ったクォン・ミョンスク(47)氏は毎年秋夕には京畿安山にある本家に行ったりしたが、今年は喪に服し惨事現場を守ることになった。代わりに幾人かの親戚が訪ねてくることになった。クォン氏は「叔父と小姑がとても心配してくれていつも申し訳ない」として「その気持ちをどう言葉で表現したらいいか」と話し、目がしらを赤くした。最近、順天郷大病院から龍山惨事現場に‘根拠地’を移した犠牲者家族たちは秋夕当日、南一堂ビルに用意された焼香所に簡単な食べ物を捧げる‘上食(霊前に供える食事)’で祭祀の代わりとする予定だ。
■監獄の内外で…
イ・ジョンア(36)氏はこの日午前、夫が拘束されている水原拘置所を訪れた。彼女は双龍車ストライキ期間に解雇労働者たちの家族の集いである‘双龍車家族対策委員会’代表だった。「夫が独房にいます。一日10分の面会でもしなければ、夫は一日中誰とも話をすることすらありません。」
待った三人目の子供の産み月を前にからだは重いが、秋夕を思えば心は千斤万斤(とても重いこと)だ。長男である夫と一緒に準備した舅の祭祀を今年はイ氏一人で準備しなければならない。彼女は「他の拘束者の家族たちは夫なしで子供たちだけを連れて婚家に行くことも辛くて行けない人々のほうが多い」と言った。
拘置所の外にあって故郷に行くことはできるが、解雇労働者たちの心もすべて真っ暗だ。イ・ボクポン(46)氏はこの日水原刑務所に収監されている26人の双龍車ストライキ労働者たちに世の中の便りを知らせようと作った情報誌を差し入れて午後2時30分には平沢地方裁判所で開かれる裁判を見ようと車に身をのせた。イ氏は「母親がいる本家の兄の家には行かない、解雇された立場では気が重い」と話した。双龍車ストライキ参加労働者たちは来る30日夕方、一緒に集まり食事と慰労のための質素な秋夕迎え行事を行うことにした。
←キム・ヨンゴン(右側),キム・ドンエ氏夫妻が29日午後‘大学時間講師の教員資格回復’を要求しソウル,汝矣島の国会前でテント座り込みをしている。彼らが座込み場に掲げた立て札がテント座り込み755日目であることを知らせている。 キム・ジョンス記者jongsoo@hani.co.kr
■三回目の秋夕を路上で
時間講師の教員資格回復を叫び755日目ソウル,汝矣島の国会議事堂前でテント座り込みをしているキム・ドンエ(62・前漢城大 待遇教授)・キム・ヨンゴン(60・高麗大 時間講師)氏夫妻は今年も路上で秋夕をむかえる。路上で送る秋夕が今年で三回目だ。
去る2007年9月7日、大学時間講師らの教員資格回復を要求し‘非正規職教授労組’20人余りは秋夕を控えテント座り込みに入った。だが彼らの戦いは何の成果もおさめることはできなかった。それと共に昨年の秋夕には5人が、今年の秋夕には夫婦2人だけ残った。「中央大カン・ネヒ教授もチン・ジュングォン教授も共に進歩的発言で先に立ったが、チン教授はすぐに学校から解雇されたじゃないですか? それが時間講師の境遇です。」
10年間、劣悪な環境のために自殺した講師だけで8人になると彼らは伝えた。そのような消息を聞く度に、家に帰りたい気持ちを引き締めたりするというキム氏夫婦は「来年の秋夕は国会で漂流中の‘高等教育法改正案’が通過し家族と共に過ごせたらうれしい」と話した。
チョン・ユギョン,キム・ミンギョン,イ・ギョンミ記者edge@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/379334.html 訳J.S