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‘長官候補検証’ハンナラ 二重定規

原文入力:2009-09-16午前12:25:19
[チェ・ギョンファン・チュ・ホヨン候補聴聞会]
偽装転入・税金脱漏には目を瞑り 聴聞趣旨 き損
以前政府の時は鋭く追及・辞退圧迫したのと対照的

シン・スングン記者

ミン・イルヨン最高裁判事候補者は14日人事聴聞会で偽装転入と譲渡税脱漏など自身と関連した疑惑を大部分認め頭を下げた。だが執権ハンナラ党から彼を承認してはならないという声はそれほど聞こえなかった。ソン・グァンホ最高委員が“勇退が愛国”として自主辞退を叫んだが党内では格別の反響がない。

ミン最高裁判事候補者でなくとも‘9・3改閣’で人事聴聞対象になった7人の高位公職者の中で、イム・テヒ労働、イ・クィナム法務長官候補者は偽装転入が確認され、チョン・ウンチャン総理候補者も偽装転入疑惑を受けている。聴聞対象者の大部分が論文盗作,所得税脱漏,不動産投機などの疑惑に包まれている。

それでもハンナラ党指導部は候補者らを庇うことに注力している。アン・サンス ハンナラ党院内代表は15日院内対策会議で「道徳性検証に埋没し候補者の資質能力検証を粗雑にした側面がある」と話した。この日開かれたチュ・ホヨン特任長官,チェ・ギョンファン知識経済部長官候補者聴聞会で、ハンナラ党議員らは候補者庇護に出た。

ハンナラ党のこういう態度は集団的道徳不感症を表わしているという批判を受けている。自分たちが野党時期に突きつけた厳格な検証定規と異なり、いわゆる‘二重定規’の指摘も出ている。ハンナラ党は野党だった金大中・盧武鉉政府では高位公職者の偽装転入と論文盗作などに厳格な定規を突きつけ総理候補者など高位公職者らを相次ぎ落馬させた。金大中政府でチャン・サン総理候補者,チャン・デファン総理候補者の偽装転入疑惑がふくらむや、ハンナラ党は「偽装転入を通じて不動産投機をした人が国民に対して投機するな,偽装転入するなとどうして言えるのか」という論理で批判し、結局承認案を否決させた。盧武鉉政府時期にはイ・ホンジェ前副総理のケースで夫人の20年前の投機事実を問題視し結局辞任させた。当時チョン・ヨオク ハンナラ党スポークスマンは「イ副総理が偽装転入をした時は20年前で過去の歴史を問われるのはくやしいと訴えているが、これはこの国の大多数の公務員を冒とくすること」として「公職に奉仕して節制と質素な生活を送った数多くの中下位公職者に対する最小限の礼儀は必ず守り自ら退かなければならない」と話した。

イ・ミョンバク政府は就任の始め‘カン・プジャ’,‘コ・ソヨン’内閣攻防の中で偽装転入および不動産投機疑惑を受けたイ・チュンホ女性部長官,パク・ウンギョン環境部長官候補者,ナム・ジュホン統一部長官候補者などを辞退させた。しかし、昨年総選挙で院内多数議席を確保した以後、ハンナラ党は偽装転入などよくある疑惑には鈍いメスを入れている。このために国民の政府,参加政府10年間に進展させてきた高位公職者に対する道徳性検証基準は日々後退している。

不動産投機疑惑を受けたハン・スンス国務総理をはじめ、ヒョン・インテク統一部長官,イ・マンウィ環境部長官候補者は格別の問題なしでハンナラ党主導で国会承認を受けた。ウォン・セフン国家情報院長候補者の場合、情報委人事聴聞会で土地投機疑惑がふくらみ民主党など野党は非適格を主張したが、ハンナラ党は単独で聴聞報告書議決を強行した。去る8月キム・ジュンギュ検察総長候補者は聴聞会で4回の偽装転入事実が確認されたが「致命的瑕疵ではない」という論理で免罪符を受けた。当時、ユン・サンヒョン ハンナラ党スポークスマンは「キム候補者が自ら誤りを認めており、17年前の昔のことだ。木の一本が気に入らないからと森に火を付けようとするのは無謀な揚げ足取り政治」と話した。

ハンナラ党内でもこういう二重定規に対する反省の声が出ている。キム・ヨンテ ハンナラ党議員は15日チュ・ホヨン特任長官候補者聴聞会で「去る10年間、ハンナラ党が野党時期に過度に偽装転入問題を指摘したことに対して遺憾表明がなければならない」と問題提起した。チュ候補者もこれに対して「適切な謝罪が必要だと見る」と共感した。 シン・スングン記者skshin@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/376899.html 訳J.S