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‘対話の道’ 切れた南北, ‘水路’ 事故 招いた

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/375421.html

原文入力:2009-09-07午後07:33:48
‘惨事’ 根本原因は現政府になり水害防止共助論議の中断
南側 水位観測器 3年前にも誤作動
民・軍協力もできず…防災システムに ‘穴’

キム・ギソン記者

6日に起きた‘臨津江惨事’ は北韓の予告なきダム放流、南側の不十分な災害防止システム、軍と民の間の連絡体系不在などが重なって起きた事故だった。

南北は2003年以後、ダム放流と関連し災害防止論議を行ってきたが、放流にともなう通知など制度化された合意には至っていなかった。イ・ミョンバク政府になった後には、金剛山観光客襲撃事件が起き、この問題に関する議論自体が中断されていた。

臨津江は全体水路の68%にあたる173kmが北韓側に位置しており、北韓での降雨状況とダム運営が南側の臨津江地域の洪水に直接的な影響を与える。政府は2010年まで漣川郡,郡南面に貯水量7千万t規模の郡南洪水調節池を建設し臨津江の北側水路ダムでの放流量を調節すると明らかにした。しかし、北側ダムの貯水量が5億tを越えると分かり、実効性は低いと見られる。すなわち北韓側との具体的な災害防止合意がない場合、災害防止に根本的な限界があるということだ。

南側災害防止システムの改善も至急必要なことが明らかになった。去る2006年10月の国政監査でハンナラ党シム・ジェチョル議員は「2006年6月臨津江流域水位が ‘10分以内に1m以上変化’ と ‘1時間以内に5m変化’ 等、2回急変したが北側がこれを通知しなかった」として「水位変化は北韓の水門操作によるものであり臨津江と北漢江流域のダム管理を再検討しなければならない」と指摘した。しかし、当時建設交通部漢江洪水統制所は「水位変化は全て観測機器の誤作動のため」と断定し「北側ダムは ‘溢流部堰堤’なので水門操作によるものではない」と主張した。‘溢流部堰堤’とは‘水が満ちれば自然にあふれる堤防’という意味の北側用語だ。だが去る6日午前、臨津江必勝橋水位が警戒水位の3mを越え4.6mまで上がった時も観測器期は‘役立たず’だった。3年余り前に起きた観測器期の2回の誤作動と関係がありそうに見える。

この他に民・軍の統合災害防止体制も必要なことが明らかになった。軍は事故発生3時間前の2時50分頃に最北端の必勝橋付近の哨兵から水位上昇事実の報告を受け必勝橋の鉄条網を上げ近隣部隊にこれを知らせ備えさせた。しかし軍は民間人に対する‘統制権’がないという理由でこの事実を漣川郡や水資源公社などに通知しなかった。軍と民の間の連絡体系だけでもきちんと備わっていれば簡単に避けることができた事故であった訳だ。

漣川/キム・ギソン記者player009@hani.co.kr

原文: 訳J.S