原文入力:2009-09-02午前06:50:10
慶州廃棄場 工事安全性問題で遅延
月城‘使用済核燃料’保存空間 限界点
政府 公論化委は開くこともできず突然延期
チェ・ウォンヒョン記者
←先月28日慶北 慶州市 奉吉里放射性廃棄物処理場の工事現場で作業員が廃棄場に入るための洞窟側面に鉄心を挿入し軟弱な岩盤を補強する作業をしている。 韓国放射性廃棄物管理公団提供
去る28日訪ねた慶北 慶州市 奉吉里の低い丘のそばには高さ6.5mの洞窟2つが口を開いていた。原子力発電所などから出た廃棄物を地中に埋めるための‘中低水準放射性廃棄物処理場’(放廃場)の建設現場だ。2つの洞窟は海水面下80~130m位置に廃棄物を埋める6ヶの大型サイロにつながる。ホン・グァンピョ韓国放射性廃棄物管理公団月城原子力環境管理センター本部長は「全長1950mの洞窟内で500mほどを掘り進んだ状態」と話した。
慶州放廃場は去る6月‘岩盤軟弱化’問題が火を噴き竣工時期を2010年から2012年に延期した。政府と公団は「時間と費用は更にかかるだろうが、放廃物処分のための安全性には問題がない」と説明している。だが、地域社会と環境団体は「軟弱な岩盤帯が多く安全性が保障されない」とし工事の中断を要求している。ここに工事期間延長により各原子力発電所からあふれ出る放廃物処理も問題点として浮び上がっている。
放廃場のすぐそばの月城原子力発電所には中低水準放廃物よりさらに社会的論議が大きい‘使用済核燃料’が保管されている。原子炉で燃やして残った燃料束は先ずプール大の水槽内に保管し、6~7年後に水槽外へ取り出し‘キャニスター’という円筒形のコンクリート構造物に封じ込める。月城原子力発電所から一年間に排出される使用済核燃料は5400束だが、空いているキャニスターは現在2ヶしかない。
一方では‘原子力ルネサンス’に対する期待を大きくしているが、原子力産業の核心である廃棄物関連政策はこのように随所で難航している。知識経済部は去る7月に使用済核燃料公論化委員会出帆式を開き本格的な公論化手続きを踏む予定だった。しかし突然スタートを1年後送りした。2016年には各原子力発電所の使用済核燃料保存容量が限界に達するとし、公論化を急いできたので延期背景を巡ってうわさが出ている。
政府は「公論化のための法的根拠用意と専門家たちの事前検討が必要なため」と明らかにしたが、昨年環境団体まで参加した公論化勧告報告書が出てくるなど何回も検討がなされたことがあり説得力が弱い。むしろ慶州廃棄場の場所の安全性問題がふくらんだ状態で、地域住民と環境団体などの反発を解決しないまま委員会を公式化させることが負担になったのではないかという分析が出てきている。
ファン・ジュホ慶煕大教授(原子力工学)は「去る6月公論化プログラム設計を終え政府と公団に提出した経緯がある」として「今は専門家意見より国民的議論を始めることが重要だ」と強調した。イ・ホンソク青年環境センター代表は「原子力発電所建設に対してはすべてのことが一瀉千里だが、放廃物政策はこの間、隠すことに汲々として遅々として進まなかった」として「正常な公論化過程を経なければならない」と話した。 慶州/チェ・ウォンヒョン記者circle@hani.co.kr
写真 韓国放射性廃棄物管理公団提供
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/374444.html 訳J.S