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市民 寄付集めて‘辛い歴史’現場を守る

原文入力:2009-08-28午後07:31:43
国内初の‘歴史信託運動’
南山 旧中央情報部建物 保存
朝鮮統監 邸宅 復元へ

キム・ミンギョン記者,イ・ジョンア記者

←ハン・ホング聖公会大教授(左端)と‘歴史を開く人々K’が28日午前、ソウル,南山の旧中央情報部5局(対共捜査分野)建物に通じるトンネル前に立ち、南山歴史信託事業について説明している。 イ・ジョンア記者leej@hani.co.kr

“こちらは学園査察・捜査を担当した‘6局’です。中央情報部(中情)は各局を数字で表わしたが、外部では人を吊り下げておき拷問・捜査するからと‘肉の六’(訳者注:韓国語では肉も6も発音は同じユク)の字だと呼んだりしたんですよ。」

28日午前‘南山歴史信託’事業の発起人として参加したハン・ホング聖公会大教授(教養学部),ソ・ヘソン小説家,アン・サンウン弁護士など10人がソウル市,中区,芸場洞のソウル特別市均衡発展本部建物前に立った。こちらは1970年代に中情6局があった所だ。1975年‘人民革命党再建委員会’事件で死刑になったト・イェジョン氏ら8人もここで拷問を受けた。

先立ってこれらは市民団体‘歴史を開く人々K’(代表ハン・ホング)が推進する南山歴史信託事業の発起人大会を開いた。この事業は市民の寄付を集め南山地域の歴史的建物や建物跡を買い取って保存・復元することを目標にしている。南山一帯は‘庚戌国恥100年と安全企画部50年’という現代史の主舞台だったが、まもなくなくなる危機に瀕している。ソウル市は‘南山ルネサンス マスタープラン’計画により2015年までに建物を全て撤去し緑地にする予定だ。

これらは続いてハン・ホング教授の案内で現ソウル ユースホステルへ向かった。こちらは1972年から中情部長執務室と地下取り調べ室があった中情本館として使われた。ユースホステルの向い側のソウル総合防災センター建物の地下にも中情取り調べ室があった。ハン教授は「金大中前大統領の子息ホンオプ氏が拷問を受けた所」と話した。

一行は市庁南山別館へ引き返した。20m余りの長さのトンネルを通った所に位置したこの建物は中情でスパイ事件を担当した‘5局’があった所だ。ハン教授は「このトンネルをすぎれば北韓と連げられたという意味で、ここを通るか否かが重要だった」と話した。5局はこの日再審で無罪判決を受けたソン氏一家が国家保安法違反疑惑で拷問を受けたところでもある。

南山には1910年寺内正毅朝鮮統監と李完用内閣総理大臣が韓日強制併合条約を結んだ朝鮮統監官邸址もある。ソ・ヘソン小説家は「近所に2本の大きな木があり、そこが統監官邸址だということが分かった」と話した。統監官邸は朝鮮総督官邸,連合参謀部の建物などとして使われ1960年以後に撤去されたと推定される。

一方、ソウル市の計画どおりに進めば、統監官邸は韓日強制併合条約100年(2010)目、中情建物は創立50年(2011年)目に永遠に消滅する危機に瀕している。ソ・ヘドン小説家は「ソウル市は我が国近現代史で最も重要な植民地と軍事独裁の象徴的遺跡を全てなくそうとしている」として「直ちに来月に予定された中情6局建物(均衡発展本部)撤去方針を保留しなければならない」と話した。

キム・ミンギョン記者salmat@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/373697.html 訳J.S